■たった5分で忙しい心をリセット
膝下に置くと、腰やおなかが楽になる
──時間はどのくらいがいいのですか?
大坪先生:3分から5分くらいでも十分ですよ。あまり長くやると昼間は反って眠気が強くなったりするので、10分程度でも十分です。もちろんそのまま夜は寝てしまっても大丈夫ですよ。
赤ちゃんがいる忙しい生活の中で、5分という時間だけでも、リセットできると思います。緊張がとれて気持ちも楽になるという方もいます。
5分間、楽にしたいなというところにタオルをおいていただくだけなので、ぜひ試してみてください。
足首やかかとに置いても
■寝る前に安らかな気持ちになることも大事
大坪先生:それから、夜はできるだけ安らかな気持ちで眠りにつくことは大事だと思います。
明治生まれの祖母が「夫婦げんかは夜してはだめ。日中に話し合うこと」とよく言っていました。夫婦でいると話し合うことはもちろん必要ですが、いつも気持ちが通じ合うことは難しいかもしれません。
ですが、夜に興奮しすぎてしまうと気持ちが収まりにくくなります。交感神経がたかぶることで眠れなくなりますし、自律神経のバランスを崩してしまいます。寝る前は穏やかな気持ちで寝たほうがいいですよね。
──そのためにはどうしたらいいですか?
大坪先生:パートナーとお互いに寝る前のルール―を決めるというのはどうでしょうか。
お互い穏やかな気持ちで眠りにつくために、「けんかをしていても『おやすみなさい』は言おうね」とか、寝る前にパートナーに何かひとつでもいいから褒めてもらうとか、優しく「おやすみ」と言ってもらうだけでもいいと思います。
──あいさつだけでもいいんですね。
大坪先生:「おはようございます」「ありがとう」「おやすみなさい」は魔法の言葉ではないでしょうか。
さまざま出来事があっても、そこで仕切り直しができる言葉です。何か魔法の言葉をひとつ決めておく、もしくはふるまいを決めておくと、これだけは守るというルールになっていいと思います。肩をさするなどスキンシップをして寝るのでもいいですね。
──家族間のコミュニケーションが大切ということですね。
大坪先生:家族という単位で、さまざまなことを乗り越えていかれると思いますが、そこでのストレスを軽減して家族の絆を深めていただきたいです。
そういうストレスは、弱いところに影響が出てしまいがちです。「親しき仲にも礼儀あり」ではないけれど、話し合い折り合いをつけ、相手を思いやって関係性を培っていく働きかけを、お互いが心がけていく。
その中で、子どもとの関係も育っていくのではないでしょうか。元気な朝を迎えるために、眠りにつくときは安らかな気持ちになる儀式をつくるといいですね。
シングルマザーの方も、赤ちゃんと二人きりで頑張りすぎず、家族や友人、地域の支援者とのコミュニケーションをとられることをおすすめしてます。
「子どもを育てるには村が必要」と言われていますが、誰かと気持ちをわかち合うことで、子育てがぐっと楽になると思います。
全3回の取材をさせていただいた中で印象に残ったのは、忙しい中でも自分の気持ちを理解しながら子育てをする大切さでした。そして、自分の気持ちを理解するためには、家族をはじめ、身近な方とのコミュニケーションが大切ということ。
そういえば、忙しい日々の中で自分の気持ちや家族の気持ちが置いてけぼりになってしまうことが、当たり前のようになりがちだな…とそんなことを考えました。もうかなり大きくなった小中学生のわが子への向き合う気持ちも、少しだけ変えようと思えた取材でした。
取材協力:
・NPO法人子育て支援グループamigo
世田谷区松原を拠点に 2001年から「産前産後」に特化して活動、2014年5月より特定非営利活動法人に。“一緒に楽しく子育てしようよ!”を合言葉に、助産師や保育士と連携しながら、生まれてくる子どもたちとその親が、地域の温かい人間関係の中で支えられ、すこやかに成長していくことができるよう、出産・育児を支援。大坪三保子先生のお話やベビーヨガ、ベビーマッサージが掲載されている冊子をホームページで販売。
http://www.kosodate-amigo.com/
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