ⓒpolkadot-stock.adobe.com
スイミングにサッカー、ピアノに学習塾など、子どもの習いごとは多種多様です。わが子にも何か習いごとをさせてあげたいと考えているお母さんも少なくないでしょう。
習いごとをさせるのは「好きなことを伸ばしてあげたい」「興味の幅を広げてあげたい」といったママの思いがあり、たくさん通わせてあげたほうが良いだろうという発想が生まれてくるのは自然なことかもしれませんね。
けれど、習いごとにたくさん通わせなければ、子どもを教育できないものでしょうか? 今回は、
習いごとと子どもの学歴について考えてみたいと思います。
■子どもの学歴は「家庭の年収」が左右する?
文部科学省の委託により、国立大学法人お茶の水女子大学が分析を行った小・中学生の保護者への調査(
平成29年度全国学力・学習状況調査を活用した専門的な課題分析に関する調査研究「保護者に対する調査の結果と学力等との関係の専門的な分析に関する調査研究」(国立大学法人お茶の水女子大学))によると、家庭の社会経済的背景が高い子どものほうが、各教科の平均正答率が高い傾向にあることが分かりました。
この調査データから分かることは、
経済的に余裕のある家庭の子どもは学力が高いということです。
確かに、お金に余裕があればたくさんの習いごとに通わせることができるでしょう。まだまだ好きなこと、やりたいことが分からない状態でも、その小さな興味に応じた学びを与えることができるかもしれません。
けれど「行かせてあげたいけど、難しい」という状況にある場合、この調査結果を見て焦りや不安を感じてしまうかもしれません。
そこで、いま一度、考えてみたいと思います。
「子どもにお金をかけること」は本当に学歴に結びついているのでしょうか? 私は少し違うような気がするのです。
■教育はお金で買える?「子どもに習いごとをさせていない」不安
経済的な理由から、子どもに習いごとを十分にさせてあげられないことで悩んでいるママは少なくありません。
「まわりはみんな習いごとをやっている。うちのように習いごとに通わせていないのは、子どもにあまり良くないのでは?」「学歴によっては、子どもの人生が悪い方向にむかうかも…」といった心配が積もっていけば、ストレスになってしまうこともあるでしょう。
確かに、今回の調査データでは
「教育はある程度、お金で買える」という事実があるのかもしれません。けれど、私はお金がすべてではないと思います。
子どもの教育を考えるなら「習いごとに通わせる」「お金をかける」ではなく、
「子どもへの親の働きかけ」に目を向けてみてほしいのです。