連載記事:今日からしつけをやめてみた

「あいさつは?」「早く帰るよ!」もう怒りたくない“子育てあるある”3場面【今日からしつけをやめてみた 第3回】



■場面その3:友だちのことを悪くいう、横柄な態度や言い方をする

「あいさつは?」「早く帰るよ!」もう怒りたくない“子育てあるある”3場面【今日からしつけをやめてみた 第3回】

マンガ・イラスト/あらいぴろよ 



――私の息子がときどき、友だちのことを「バカ」とか「お前、アホだな~」とか悪くいうときがあって「そんなこといわないの」と諭すのですが、こんな場面で親はどうすべきなのでしょうか? 悪口や人を馬鹿にしたような物言いは気になってしまいます。

柴田先生:そうね。これはね、人の悪口や人を馬鹿にする子に育ってほしくないという思いからよね。

――そうです!

柴田先生:そうよね。でもこれ、親だからいってるのかもよ?

――…え?

柴田先生:例えば、強い子にいばられた子は、うちに帰っていばるわね。だって自分がいばられた分、消化しなくちゃいけないから。

だから外でも人のことを悪くいっているかというと、私はあまりいってないと思うのね。なぜって、気持ちを受け止めてもらったら落ち着くから。
「あら~、それは嫌な子だね~」って共感してあげると子どもは落ち着くの。

――嫌な気持ちを、家でリセットさせている…?

柴田先生:そう。「僕は何もしていないのに、意地悪された」っていってきたら、親は「本当に何もしてないの?」とか「誰に意地悪されたの?」と追求して事実確認しようとすることが多い。事実がどうとかではなく、今この子は自分の味方が欲しいだけなのね。

「そうなんだ、嫌だったね」と受け止めて欲しいと思っている。事実だけを知ろうとしてその結果「あなたが悪かったでしょ」となったら、この子の気持ちは消化できないままになってしまうのね。

「あいさつは?」「早く帰るよ!」もう怒りたくない“子育てあるある”3場面【今日からしつけをやめてみた 第3回】

©beeboys- stock.adobe.com



――子どもが外で経験したイヤなことを受け止めてあげることが大事なんですね。

柴田先生:そう。
「ママは僕の味方だ」と思うと、子どもは心が落ち着いて処理できる。おもしろいのはね。子どもって気持ちが落ち着いてくると「でも、○○(友だち)ってそこまで意地悪でもないんだよ」といったりするのよ(笑)。

――友だちをかばいはじめる(笑)。

柴田先生:そんなものなのよ。だから大人の八つ当たりと同じで、子どもなりに社会を持っているから、社会のイヤなことは全部おうちではき出させてあげましょうよ。

はき出すから、また社会に出ていける。これって大人と同じだと思わない? イヤなことがあるとグチをこぼしたり、やけ食いしたり、物に当たったり、どなったりするわよね。
そうすると、次の日スッキリして元気になったりする。抱えたままだと、気持ちはおさまらないと思うの。

――大人と同じ…! 私も嫌なことがあった日はコンビニで高めのアイスクリームを買って、気持ちを切り替えようとします(笑)。

柴田先生:子どもは「このモヤモヤを受け止めてほしい」と思っている。大事に思ってほしいのね。愛されていると確認をすることが、社会に出る元気をもらうことなのね。何歳になってもそうだと思うわよ。




子どもを変えようとせずに、親である自分も穏やかに過ごせる方法を選んでいく。
すると、子どもも大人も心を開きやすくなるそうです。

「親も子どもも、ありのままを大事にして生きられたらいいね」という先生の言葉が心に残りました。

参考図書:
今日からしつけをやめてみた』(主婦の友社)
あらい ぴろよ (イラスト), 柴田 愛子 (監修)
「あいさつは?」「早く帰るよ!」もう怒りたくない“子育てあるある”3場面【今日からしつけをやめてみた 第3回】
「小さいうちから、きちんとしつけないと…」そうしておこなわれる「しつけ」は子どもにどんな影響を与えているのか? しつけなくして、親子が笑顔になる方法はあるのか? 子どもの目に映る世界は、大人が見ている世界とは違うもの。親子でストレスの溜まる「しつけ呪縛」から解放される一冊。


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