子どもを産んでも夫を憎まないために。夫婦のミゾに落ちない結婚と育児
■なぜ夫を嫌いになるのか? 夫婦に待ち受ける深い落とし穴
産後、急激に夫婦仲が悪化する状況を指す「産後クライシス」。
本書のコトミと大地も第一子誕生を機に夫婦のすれ違いを起こし、まさに産後クライシスの状況に直面します。
しかし大地は自称イクメンを名乗り、「よいパパ」であることを信じて疑わないため、夫婦の危機にももちろん気付かない状況…。
『夫婦のミゾが埋まらない 産後にすれ違う男女を変えるパートナシップ学』より
『夫婦のミゾが埋まらない 産後にすれ違う男女を変えるパートナシップ学』より
『夫婦のミゾが埋まらない 産後にすれ違う男女を変えるパートナシップ学』より
夫がよかれと思ってやっていることがすべて裏目に出てしまっている状況のなかで、夫を頭ごなしに否定することもできなければ、「子育ては母親の仕事」という思い込みから、夫の助けを求めることもできないコトミ。
このまま話し合いもなく、すれ違っていくことを恐れたコトミはあることを思いつきます。
『夫婦のミゾが埋まらない 産後にすれ違う男女を変えるパートナシップ学』より
夫婦会議とは週1回1時間、テーマを決めて夫婦で軽い話し合いをするというもの。
子どもが生まれて、夫婦の会話が子ども中心になった生活に危機感を抱いたコトミが発案した夫婦のコミュニケーションの場でした。
愛し合って結婚したはずの2人が皮肉にもわが子の誕生をきっかけに歯車が狂い出し、完全に冷めた関係に陥る…。これはけっして珍しいことではないのではないでしょうか。
むしろ夫婦関係の落とし穴はすぐ足元まで迫っていることも…。
問題は育児や仕事、それぞれの忙しさを理由に向き合うことから逃げ、取り返しのつかないほど2人の時間を逃していると当人同士が全く気づかないこと。
ちょっとした話し合い1つで解決できた問題を、余裕がないことを言い訳に面倒なことから逃げ続けた結果が、修復不可能な夫婦関係なのです。
夫婦のコミュニケーションは、子を授かった幸せを大切に守り続けるためにも絶やしてはいけない夫婦の必須事項であることを、あらためて本書を通して知ることができます。