2021年11月5日 06:00|ウーマンエキサイト

「性への違和感」を自覚するのは小学校入学前!? 親が知っておきたい性の多様性



■覚えておきたい心構え3つ

親としては、子どもにそうした様子が見られた場合も想定した対応の仕方として、リーフレットでは3つのアドバイスが送られています。
【大切にしたいこと】
●肯定的な言葉を使う
●カミングアウトを肯定的に受け止める
●アウティング(他言)しない

具体的にどのようにすればいいのでしょうか?
「性への違和感」を自覚するのは小学校入学前!? 親が知っておきたい性の多様性

参照元:「多様な性への理解と対応ハンドブック〜ちがいが尊重される長崎県をめざして〜」



▼肯定的な言葉を使う

性自認や性的指向を表現する言葉が多くある中で、中には性的少数者が不快に感じてしまう否定的な言葉もあります。
<差別用語の代表例>
「普通の人」や「ホモ」、「オカマ」、「オネエ」、「レズ」、「オナベ」、「ニューハーフ」

<肯定的な言葉>
「レズビアン」、「ゲイ」、「バイセクシャル」、「トランスジェンダー」

これまで意識せずに使ってきた言葉には、その気がなくても相手を傷つけてしまう可能性があります。こういった情報をきちんと自分の中で取り入れていくことの必要性がわかります。

▼カミングアウトを肯定的に受け止める

自身の性自認や性的指向を他の人に打ち明けることを「カミングアウト」といいます。

カミングアウトは大変勇気がいるため、信頼している相手だからできる場合が多いようです。だからこそ、もしカミングアウトされたら、肯定的に受け止めてあげましょう。


▼アウティング(他言)しない

「アウティング」とは、他人の性自認や性的指向を本人の許可を取らずに他の人に話すことをいいます。

当事者が意図しないところで、個人のセクシュアリティが知られてしまうと、当事者が傷つき、精神的に追い込まれてしまう可能性もあります。SNSなどでの発信にも十分に注意したいですね。

ここまで、性の多様性について、長崎県が発行したリーフレットを元に学んできました。性的少数者の中には、幼少期に学校や家庭の中で理解してもらえず、つらい思いをした人が多くいることもわかりました。性的少数者が自分の性別に違和感を自覚しはじめる時期については、56.6%が「小学校入学以前」だというデータ(※2)もあり、幼い頃から自らの性について思い悩んでいる子どもが多いことがわかります。

そうした子どもたちに対して、周囲の大人がどのように受け止めるかは、その子どもの将来にも大きく影響してくるといえそうです。また、子どもに正しい知識と対応方法を教えてあげることで、子ども自身にも差別意識がなくなり、多様な性を柔軟に受け止められることにつながります。
まずは親が知識を身につけ、子どもたちにも伝えていくことで、多様な性が当たり前の社会を、軽やかに進んでいってくれることでしょう。

【多様な性への理解と対応 ハンドブックとは】
長崎県では、多様な性のあり方への理解を深める一環として、県内の性的少数者支援団体「Take it! 虹」(ていく いっと にぃじぃ)と協働して、性の多様性に関する正しい知識や対応などについて、わかりやすく解説したハンドブックを作成。このハンドブックは「令和2年度人権啓発資料法務大臣表彰」の「出版物部門」において「優秀賞」を受賞。
長崎県:「LGBT等(性的少数者)について正しい理解をしましょう」

※1.データ参照元:電通ウェブサイト「電通、「LGBTQ+調査2020」を実施」
※2.データ参照元:公益社団法人 日本小児保健協会「性同一性障害と思春期」/中塚幹也

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