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ママ友付き合いに必要なコミュ力って?

あんふぁん
ママ友付き合いに必要なコミュ力って?


「ママ友付き合いで気掛かりなこと」をあんふぁんママに聞いたところ、実体験に基づく、熱のこもった回答がたくさん集まりました。年齢、家庭内の話題、子育ての方針など、デリケートな話題をはらむことに難しさがあるようです。でも、せっかく同い年の子を持ち、縁あって出会った者同士。「ほどよくいい関係を築くためのコミュニケーション術」を考えていきましょう!

ママ友付き合いに必要なコミュ力って?

●お話を聞いたのは…大塚真梨子さん
(株)ダイレクトコミュニケーション講師、精神保健福祉士。数多くの企業でコミュニケーション講座講師として活躍するほか、育児ストレスのマネジメント、夫婦間・家族間のコミュニケーションサポートなども行っている。

ママ友付き合いで気掛かりなこと

●敬語で話す? それともタメ口?
・ 年上のママにはどうしても敬語になる私。でも、タメ口で話すママを見ていると相手との距離がすごく近い気がします。思い切ってタメ口の方がいいのでしょうか?[34歳・年少ママ]
・ 全く親しくないママから、いきなり「これって◯◯じゃない?」とタメ口で話を振られて、不快でした。
[35歳・年中ママ]

●年齢が離れていると距離を感じる…
・ 年齢を教えたら敬語に変わってしまった年下のママがいました。同じ歳の子を持つママ同士なのに、ちょっとさみしい…。[42歳・年中ママ]
・ 周りは30代のママがほとんど。仲良くしたいのですが、ランチ会などにも誘われず、距離を取られているように感じます。[27歳・年中ママ]

●子育ての方針の違いで気まずくなった…
・ 私が「体に悪いから食べさせていないんだ」と言ったスナック菓子を、そのママは自分の子どもに食べさせていた…。気まずい![35歳・年中ママ]
・ 「小さいうちは遊びも大事だから、習い事は週2回までにしている」と話したら、相手のママが週5で子どもを習い事に通わせていることが後から判明。[35歳・年長ママ]

●家庭内のことを聞かれてドン引き!
・ 不妊治療中、ママ友から「2人目つくらないの?」と聞かれました。欲しくてもできず、辛い時だったのに…。
[29歳・年少ママ]
・ 初対面のママから「旦那さんのお仕事、◯◯なんですかー?」といきなり聞かれ、戸惑いました。[35歳・年少ママ]

Q:あなたは初対面のママとの会話が得意な方ですか?

ママ友付き合いに必要なコミュ力って?


「苦手・どちらかと言えば苦手」の人が若干上回る結果に。どのタイプのママも「ママ友とのいい距離感が分からない」という悩みは共通していました。

※あんふぁんWebアンケート2018年2月7日~3月6日有効回答数1080

ママ友には「地雷」が多いからこそ自己開示が大切です

「自己開示」とは、自分のことを話して相手に安心感を与えるという、信頼関係を築く上で有効なコミュニケーション術です。
ママ友との会話には踏むと厄介な「地雷」がたくさんあり、しかも人によってその地雷は異なります。だからこそ、地雷になりそうなことを早い段階で開示してしまうのです。ここに挙がっている年齢問題も、「◯歳です」とは言いづらいですが、「うんと年上なので年齢はナイショ。でも別け隔てなく仲良くしてほしいです」「周りのママより年下なのでちょっと緊張しています」というように「自分の気持ち」として言い換えれば開示しやすくなりますし、「地雷」を踏まれる可能性も低くなります。

敬語・タメ口問題も同じですね。「タメ口で話してもらった方がうれしい」「敬語で話すので固く思われがちだが、みんなと仲良くしたい」と開示していけば、人となりが伝わり、お互い接しやすくなります。

子どもは同い年でもママの考え方は違うものと捉えて

一方、パパの職業など開示したくない話題を振られた場合。「仕事のことを家に持ち込まない人だから」とやんわり話題を遠ざけるか、「営業系の仕事」など差し支えない範囲で答えれば角は立ちません。
こうした考え方の違いに悩んだり不快に思ったりするママもいますが、子どもが同い年というだけで、ママ自身の育った環境はバラバラ。「違って当たり前」と捉えたいですね。皆がそう思えれば、ちょっとした子育ての方針の違いで気まずいことがあっても、お互い不安や反発を感じずに済みます。もし「失言しちゃった」と思ったら、「この間は余計なこと言ってごめんね」と謝ればいいのです。
「気に掛けてくれたんだ」と、プラスに転じることもあります。
それから、あまりママ友とだけの関係に固執し過ぎないこと。学生時代の友達や趣味の仲間などに目を向けて肩の力を抜くことも、ママ友といい関係を築くために重要です。それでも“地雷”を踏んだら or 踏まれたらどうする?

自分のひと言がママ友を傷つけたんじゃ?と心配になったり、反対に何気ないひと言でモヤモヤしたり。
でも、失言は相手とコミュニケーションを取ろうとしているからこそ生まれるもの。
失言をしてしまっても、リカバリーは可能です! 恐れずコミュニケーションを楽しみましょう。

失言しちゃった!

● お子さん、2人目は?
不妊治療中だったママにこう聞いてしまいました。後から事情を知り、申し訳なさでいっぱい。
蒸し返してでも謝るべき?[32歳・年中ママ]

A:おわびは再び同じ話題が出た時に

あえて蒸し返す必要はないと思います。もしまた同じような話題が出たら、「前に“2人目は?”と聞いちゃった気がするんだけど、ごめんなさい」と伝えましょう。それで誠実さは十分伝わります。ただ、どうしても気になるなら、そのママと仲良しのママ友に「こう言ってしまったんだけど、傷つけていないか心配」と話し、緩衝材になってもらうのも一つの手です。
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● おうちはどこなの?
親しくなり始めたママに聞いたら、ドン引きされてしまいました。[34歳・年中ママ]

A:相手を安心させるために自分から自己開示を

軽い気持ちで聞いたのに、探りを入れているように受け取られてしまったのですね。相手が警戒している様子が一瞬うかがえたら、すかさず「私はここから30分くらいなんだけど」と先に開示してしまいましょう。「この程度のざっくりした情報でいいんだよ」「住所まで知りたいわけじゃないよ」と伝われば相手も安心してくれますよ。

ママ友付き合いに必要なコミュ力って?


このひと言に傷ついた!

● ◯◯ちゃん、すごい泣き方してたね〜
行事で大泣きするわが子を見た、ママ友のひと言。そんな言い方しなくても…。[39歳・年少ママ]

A:傷ついたときは自分の気持ちと向き合うチャンス

ママ自身にも「泣いてばかりでどうしよう」という焦りがあるから、傷ついたのですよね。こういうときは相手に目を向け続けていても責める気持ちが生まれるだけ。相手のママにも悪気はなかったはずです。いったん自分に視点を移して「何で私はこんなに傷ついたんだろう」と分析しましょう。それだけでも気持ちが落ち着きますし、「大泣きしたっていいじゃない。私も焦る必要なかったな」と気持ちを切り替えられたらもうけもの!
ママ友付き合いに必要なコミュ力って?


あんふぁんママにも聞きました!

●ママ友とのコミュニケーションで気を付けていることは?
・ 相手のお子さんの名前を早く覚えて、「◯◯くんおはよう~」と呼び掛けます。
あとはとにかく笑顔であいさつ![36歳・年少ママ]
・ 自分の嫌いなものを、あまり親しくないママには言わないようにしています。パパがそのメーカーに勤めているなど、どんな関わりがあるか分からないので。[41歳・年少ママ]
・ 「でも」という言葉をなるべく使わないなど、相手の意見を否定するような受け答えは避けています。[41歳・年少ママ]

●「これでママ友と仲良くなれた」というきっかけは?
・ わが子と同じように登園しぶりをしている子のママと「同じですね~」と笑い合ったことがきっかけで、よくあいさつするようになりました。[36歳・年長ママ]
・ 子どもからよく名前を聞く子のママには「いつも遊んでもらっているみたいで、ありがとう」と声を掛けています。一気に距離が縮まる感じがします。[33歳・年長ママ]
・ 育児の悩みやスーパーの特売情報を会話のきっかけにしています。[32歳・年中ママ]
・ 遠足のとき、隣にいた子のお弁当がとてもきれいなキャラ弁だったので、感動のあまり「すごいですね!」と話し掛けました。今では一番仲良しのママです。[31歳・年少ママ]

会話上手なママになるためのコミュニケーション術5箇条

1)自己紹介では共感が得られる「当たりさわりのない自己開示」をすべし
最初は個性的な特技や趣味を話すより、子育ての悩みや「甘い物が好き」など多くのママが共感できそうなことをアピールして。パパの職業など、自慢に取られかねない情報は避けましょう。

2)なかなか輪に入れないときは「目標を低く」設定すべし
「他のママみたいに上手に話さなきゃ、面白い話題を提供しなきゃ」など、目標の設定が高過ぎていませんか?それでは、「また輪に入れなかった」と自信が無くなるばかり。初めは「あいさつをする」「他のママ友の話にあいづちを打つ」くらいの目標で十分です。

3)仲良くなって敬語かタメ口か迷ったときは「織り交ぜた口調」で話すべし
「私、裁縫が苦手なんだよね~。◯◯さんはどうですか?」というふうに、自分のことはタメ語口調で、相手への呼び掛けは敬語にする方法。ただし、敬語であっても信頼し合える親しい関係はもちろ
ん築けます。無理にタメ口にする必要はありませんよ。

4)会話を切り上げたいときは「感謝→理由→提案」の順に話すべし
相手に不快感を与えず自分の意見を通す手法です。「お話が上手だから盛り上がっちゃった(感謝)」→「そろそろご飯の支度があるわよね(理由)」→「今日はこのへんで(提案)」という要領で。

5)ランチのお誘いを断るときは「相手も共感しやすい理由」を使うべし
この場合も「感謝→理由→提案」で。断る理由に悩んだ場合は「義理の母が遊びに来ていて」「病院の予約を入れていて」など、誰もが共感できるちょっと面倒くさい用事を言うと、角が立ちません。

いろいろテクニックを挙げましたが、何より大切なのは話し掛けやすい雰囲気。難しく考え過ぎず、柔らかい笑顔があれば大丈夫です!
もしかしたら一生のお付き合いが生まれるかもしれないママ友付き合い、ぜひポジティブに捉えてくださいね。

巻頭特集監修/西東桂子さん(あんふぁんサポーター)illustrationSHIBATA Keiko

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