まわりの子が読み書きができたり、計算ができると焦ってしまうかもしれませんが、「みんなやっているから」という理由だけでは、「なぜやらなければいけないのか」分からず、子どもはやる気が出ません。
入学前の学習は、勉強内容を身につけることを目的にするよりも、学習することで身につけられることに注目すべきです。例えば「自分で本が読めるようになりたい」だからひらがなの読み方を勉強する。「知りたい!」という知的好奇心を満たすために調べる。やればできるという「成功体験を積み重ねることで自信をつけさせたい」など、目的をはっきりさせた上で、子どもに合った勉強方法を見つけましょう。
ワンポイントアドバイス:やる気がなくてスキルもないパターン
興味がなくてやる気がない時は、興味を持ってもらえるように働きかけ、それでも興味を持たない場合「本当に今やる必要があるのか」を、もう一度考えてみましょう。できないことをできるようになってほしいという気持ちもあると思いますが、子どもの良いところに目を向けて、できることを伸ばしてあげることも大切です。
お悩み5:子どもは“ほめて伸ばす”と聞いたけどそれって間違いなの?
“ほめて伸ばす”という言葉が一人歩きして、何でもでもほめればいいという風潮が見られます。
ですが、ほめられ続けると「失敗したらどうしよう」「できなかったらどうしよう」と、子どもはプレッシャーに感じることもあります。
また、プライドが高い子にできて当然のことをほめると「自分はその程度しか評価してもらえない」と傷ついてしまうんです。極端な話、6歳の子に「すごい! 上手に歩けたね!」とほめても、嬉しくないどころかバカにされているように感じてしまいますよね。
やみくもにほめるのではなく、子どものレベルより上のことができた時ほめるのが効果的。特に大事なのは“できたこと”(結果)だけではなく、できるまでのプロセス(過程)をほめること。できなかった時も、努力したことを認めて励ますことで自信に繋がります。子どもは、頑張ったことに対してほめられると認めてもらえたと嬉しくなります。また、できるのにやらない時に叱ることも、子どもの能力を認めていることになります。
ほめることと叱ること、真逆のように感じますが、実はどちらも子どものことを認めている証になります。
ほめるばかりではなく、『励ますことや叱ることも子どものやる気を伸ばすために必要』ということを頭に留めておきたいですね。