が正しいのだそうです。胎児は子宮の中でも手のひらが上を向いているのだといい、つまりこれがもっともリラックスできる自然な姿勢ということ。この状態でまずは息をゆっくり吐いて、呼吸を調えます。このとき、肺だけで呼吸をするのではなく、お腹で呼吸ができているか。椎名さんがひとりひとりチェックして、呼吸のコツを教えてくれます。
しっかり肺の中の空気を吐き出したら、今度はお腹が膨らむくらいに息を吸い込んで~。呼吸のコツも教えてくれる
呼吸ができたら、いよいよ姿勢を正していきます。イスに腰かけてみると、子どもたちって本当に姿勢が悪い!背中が丸くなっていて、今にもイスからずり落ちそう。
そこで今度は骨の模型を使い、どの骨にどのように体重をかければきちんと座れるかを論理的に説明。「切り株の上にプリンがのっているというイメージで」なんて、子どもでもわかりやすいよう、感覚的な説明がすばらしく、ほんのちょっとのコツで誰もがきれいに座ることができました。
保護者も一緒にトライしますが、背筋が自然にすっと伸びているにもかかわらず、どこかに力が入っているわけでもなく、これなら何時間でもきれいな姿勢で座っていられそう。ロジカルでありながら感覚にも訴える椎名さんの説明が“腑に落ちる”ことで、身体がはっきりと正しい姿勢を理解できたことがわかります。
ぐにゃりとだらしがない、娘の姿勢。
程度の差こそあれどの子もだいたいこんな感じで、改めて子どもの姿勢の悪さに驚かされる
座骨の上に胴をのせる、というコツをつかんだら、誰でも即座に背がまっすぐに。しかも姿勢が崩れない!
自分に意識を向けることが自分へのケアにつながる
帰宅後、食事のときや本を読んでいるとき、やはりちょっと気を抜くとぐにゃりと背が曲がってしまっている娘。せっかくの教えが!とその都度「姿勢!」と声をかけますが、座り方を直すことですぐにすっと背筋を伸ばすことができています。「お♪」とうれしくなったのは言うまでもありませんが、なにより驚いたのは、就寝時。翌日に楽しい予定などがあるとなかなか眠れない娘ですが、椎名さんに教えてもらったように手のひらを上にしてあおむけに寝て、腹式呼吸をさせてみると、あっという間に眠ってしまいました!ああ、これが椎名さんの言っていた“三調”なのだな、とここでも納得。正しい姿勢で行う正しい呼吸は、心を調える。それを目の当たりにした瞬間でした。