【子どもの聞く力】あなたのお子さんは最後まで話を聞いて、理解できていますか?
想像力
さまざまな映像をいつでも手軽に見ることのできる子どもたちは、自分で考えて物事をイメージする機会が少なくなっています。聞く力を身に付けることで、相手の言葉に耳を傾け、その内容を自ら形作っていくことができるようになります。
ママ・パパがやってみよう今すぐできる聞く力を伸ばすポイント
POINT1顔を見て話し掛けよう
忙しいと、ついつい離れた場所から「〇〇をやりなさい!」など言ってしまいがちです。でもちょっと待って。例え他に楽しいことがあっても、子どもはママやパパの顔を見ながら話すことをうれしいと感じるものです。少し手を止めて、子どもの顔を見ながら話し掛けるよう心掛けましょう。
POINT2行動を伴う言葉掛けを
「〇〇はダメ!」ではなく、具体的にどうしてほしいか伝えてみましょう。例えば「ゲームばかりしないの!」という言葉の裏に“歯磨きもしないで!”などの気持ちが隠れていることはありませんか?そういうときは、「歯を磨いてから遊ぼうね」と言うと、子どもは何をすべきかが分かるので、受け入れやすいのではないでしょうか。
POINT3子どもの興味に歩み寄ろう
自分が好きなことを否定されれば、誰だって嫌な気持ちになりますよね。大好きなアニメの話を「ママは興味ないから」と全く聞いてもらえなければ、子どもだってママの話を聞きたいと思わなくなります。
たまには「このアニメの主人公、カッコいいよね!」など子どもの興味に歩み寄ってみましょう。“ママは僕の・私の好きなことを認めてくれてるんだ”と思い、ママの話を聞く気持ちが芽生えてくるはずです。
POINT4同じことを言わない
子どもは親をよく見ているもの。いつも同じような注意や命令ばかりしていれば、子どもは「ああ、またか」「また同じこと言ってる」と聞く耳を持たなくなります。時々でよいので、言いたい気持ちをぐっとこらえて、子どものちょっとダメなところを受け入れてみて。いつもなら叱られる場面で「あ~こんな失敗、ママも昔やったわ」なんて言われたら、いつもと違うママの反応に子どもも興味を示すと思いますよ。
お話を聞いたのは
臨床心理士河井英子さん
かわいえいこ/田中教育研究所所員。武蔵丘短期大学を定年退職し、現職。
臨床心理士として、子どもの心と教育をテーマに活動。専門は発達と学習の心理学、健康の心理学。
illustrationSHIBATA Keiko