添加物がはっきり分かる!新しい食品表示を管理栄養士が伝授
最近の加工食品のパッケージの裏面を見てみてください。原材料名や栄養成分について、今までと書き方が変わってきていることに気づくと思います。
2015年に食品表示法が策定され、今年3月までは新しい表示への切り替え期間となっていました。
今回は管理栄養士として仕事をし、食品表示診断士の資格を有する私が、今年の4月から完全移行する食品表示の大きな変更点についてご紹介します。
正しく食品表示を読み解き、食生活に役立てましょう!
今までの食品表示は、項目ごとに法律や所轄の省庁が異なり、わかりづらいことが課題でした。
以前はアレルゲン表示についても省略が可能な食品などもあったため、食物アレルギーをもつ子どものママやパパは買い物のときから心配があったと思います。
また、食品添加物についても、食品に続いて羅列してあったことから「どこまでが食品で、どこからが食品添加物なのかな?」と悩まれた経験がある人もいるのではないでしょうか。
たとえば「デンプン」は食品ですが、「加工デンプン」は食品添加物なのです。
とてもわかりづらいですよね。
これらの課題を解決するために新設されたのが、消費者庁の管轄である「食品表示法」です。
それでは、今回の大きな変更点を解説しましょう。
変更点1「アレルゲン表示が変わる」
アレルゲンの表示は基本個別表記となり、わかりやすくなりました。
例えば「マヨネーズ」を思い浮かべてください。今までは多くの人が「マヨネーズといえば卵が入っているよね」と想像ができると考えられていたことから、今まではマヨネーズの卵は表示が義務ではありませんでした。
しかし新しいルールでは、誰もが確実にアレルゲンをチェックできるように「マヨネーズ(卵を含む)」のように個別に表記することが原則となりました。
変更点2「食品と添加物が明確に分かれる」
原材料名について、食品原材料を多い順に書いた後、さらに食品添加物を多い順に記載することに変わりはありません。
しかし新ルールでは、食品原材料と食品添加物の間にスラッシュを入れるか、改行するなどして、明確に区切ることになりました。
これにより食品選択の際に「どこからが食品添加物なのかな?」と迷う必要がなくなりました。子ども向けのせんべいの表示を例に取って見てみましょう。
・【スラッシュの場合】
原材料名:うるち米(国産)、植物油脂、でん粉、…デキストリン/パプリカ色素
・【改行の場合】
原材料名:うるち米(国産)