今すぐ知りたい! 親子のための、学ぶアプリ探検隊 文系ママに知ってほしい! 科学絵本の楽しみ方(前編)~さとちゃん先生が語る深海の世界の面白さ
一方、日本の相模湾はプレートが面白いぶつかり方をしていて、熱水は湧いていませんが、なぜかメタンが湧きだしていて、ユニークな生きものがたくさん生息しています。
こういうことをお子さんが全部理解するのは当然無理だし、お母さんによっては「自分が解説できないから」と拒絶してしまうかもしれない。でもまずは「深い海ってなんだか不思議だな」って興味を持ってもらえるだけで十分なんです。
――「興味を持つ」という意味で男子に受けそうなのは、『くじら号』のマッコウクジラとダイオウイカのバトルシーンですね!
スクリーンを使った絵本読み聞かせでは、大迫力のマッコウクジラとダイオウイカのシーン。
わたしは微生物の専門家なのでくわしくないんですが、専門家に言わせると彼らは「たたかっている」わけではないそうです(笑)。マッコウクジラはただエサを食べようとしているだけ。ダイオウイカは鋭い吸盤を持っていて危険だから、マッコウクジラは食べる前に超音波で気絶させちゃう、という説もあるそうですよ。
ただ、それはまだ誰も見たことがないので、ファンタジーな絵を入れこむことができました。
このシーンとくじら号がブラックスモーカーに突っ込むシーンは、読み聞かせでも子どもたちからいいリアクションをいただいています。
ブラックスモーカーにくじら号が突っ込むシーン。
文系ママが楽しく読み聞かせするコツは?
――文系ママが科学絵本を楽しく読み聞かせをするためのアドバイスはありますか。
わたしが読み聞かせをするときは、最後に簡単なクイズを出します。
読み聞かせ前に解説を読めばお母さんの理解も深まると思いますし、その解説を参考にクイズを作ってみても面白いかもしれません。
それから、実際に深海生物を見に行くのは難しいので動画を使うのもオススメ。「JAMSTEC」のウェブサイトでは、おススメ深海映像なども無料公開されているので、絵本に登場する生きものが実際に動いている様子を見ることができますよ。
(企画・編集:学研キッズネット編集部)
関連リンク
- 取材協力:国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)
- おススメの深海映像などが見られる「深海映像・画像アーカイブス」
- 海や地球のことを親子で学べる「ジャムステック・キッズ」
須藤美紀(すどうみき)東京都在住・40代
夫と兄太(小3)とチビ太(4歳)の4人家族。
好物は映画とビール、昭和のアイドル。最近はベランダで育てたミントで淹れるお茶がお気に入り。
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