中学生のスマホデビュー・リアルタイムレポート 第63回 SNSで考える子どもとの適切な距離
アメリカ、カナダ、シンガポール、マレーシア、インドネシア……娘のフォロワーにはさまざまなプロフィールの子たちが並ぶでしょう。そんな友だちとのやりとりから多様性を見いだし、その刺激で未来を開く力を育んでほしいと願います。
子どもの納得、親の子離れ
今回、娘のTwitterデビューをいっしょにやってみて強く感じたのは、SNSを通じてどう子どもとつきあうのか、親自身がきちんと考えなくては、ということです。
親が考えておかないと、勢いに負けて子どものいいなりになったり、子どもにとって納得いかない押しつけになって、かえって距離が遠くなってしまったりしそうです。
このあたりの距離の取り方は、子どもの年齢にかかわらず難しいことのようです。
娘の友だちにも、いまだにLINEやメールのやりとり全てを親がチェックしているという子がいます。ネット大人である18歳を過ぎても、親が子どものTwitterのアカウントを逐一チェックしてダメ出しをしてくるのに閉口しているという子も知っています。
ネットにおいて、親が子離れをどう行なっていくかは、これからの親の大きな課題なのかもしれません。
思えば、12歳でスマホデビュー+SNSデビューをしたとして、ネット大人の18歳までは6年。その間にネットでのふるまいかた(受信も発信も)、いざというときの自分の守り方、付き合いの広げ方を教えるだけでも一苦労です。
さらにそこから、子どもの自制心を信じて見守り、段階的に子離れしていくとなると、6年間では短いくらいです。18歳までに太鼓判を押してわが子を世の中に出せるよう、スピード感をもって子どもと接していかなくてはならないようです。
坂上さえ(さかがみさえ)
大学卒業直後からIT関係の仕事に従事する。子どもの小学校入学を機に退職し、現在はフリーのプランナーとして、子ども向けのWebゲームや学習コンテンツの企画にいそしんでいる。趣味はスキューバダイビングと滝をみること。紅海でダイビングし、ヴィクトリアの滝をおがむのが夢。
東京在住のB型、大1男子・中3女子の母。