すくすく伸びる子どもたちに、本当に大切なこと 自分ががんばらなきゃと思わなくていいんです。子どもにも親にも必要な「ナナメの関係」
編集部:学研キッズネット編集部
学研キッズネットfor Parentsの記事からわかった、すくすく伸びる子どもたちのために本当に大切なことをふり返る特集第5回のテーマは「ナナメの関係をきずける第3の場」です。
人間関係を「タテ」「ヨコ」「ナナメ」で考えたことがあるでしょうか。親子や師弟(先生と生徒)の関係がタテの関係、友人関係がヨコの関係。そのように考えると子どもたちは1日の大半をタテかヨコの関係のなかで過ごしているといえますね。
「ナナメ」というのはタテやヨコのつながりから少し離れた関係のことです。祖父母だったり近所のおじさんおばさんであったり、子ども会のような年齢を超えたつながり、地域の活動やワークショップといった場で出会う人たちもこの関係にあたります。
家庭を第1の場、学校を第2の場と考えたとき、第3の場で出会う人たちと考えても良いでしょう。
人間はいろいろな生き方ができるということを知るには、さまざまな人に出会うのが一番。豊かな人間関係は、子どもに逃げ場や救い、そして生きる力を与えてくれます。
このページの目次
- 「第3の場所」が子どもの生きる力を育ててくれる
- 読書は心の土壌を耕す
- 「第3の場所」は保護者が楽しめる場所でもある
1.「第3の場所」が子どもの生きる力を育ててくれる
これからの社会で生きていくためには、多様な価値観への理解やコミュニケーション力がますます必要になってくる、と考えるのは中曽根陽子さん。そのためには社会に出る前に少しでも多くの多様な人と触れ合う機会がほしいもの。そこで役に立つのが「家庭や学校・日ごろの課外活動以外の第3の場所」です。
中曽根さんは保護者自身も地域へ出て「第3の場所」をもつことをすすめています。なぜなら「親自身がいろいろな場所で人とつながり、それを家庭にもち帰ることで、子どもの世界を広げることもでき」るからです。「子どもの生きる力を育てるために、家庭以外の力も借りて、子育てをしていきましょう。」
■家庭・学校以外の第3の場所が子どもの生きる力を育てる
「AI時代を生き抜くために~『失敗力』が育つ6つの栄養素」(中曽根陽子さん)
24時間ネットがつながるゆえの息苦しさ解消にもナナメの関係が必要と言うのは、つながり依存研究の第一人者である土井隆義教授。
■つながり依存研究の第一人者にきく、子どもとSNSのリアルな関係 筑波大学土井隆義教授インタビュー第4回
「複眼の教育」