2017年2月28日 17:00
失読症とはどんな障害?ディスレクシアとの違いは?文字が読めなくなる原因や詳しい症状、治療法を解説!
■文字がゆがむ
文字がらせん状にゆがんだり、3Dのように浮かんで見えたりします。
■逆さ文字(鏡文字)になる
鏡に映したように文字が左右反転して見えることがあります。
■点描画に見える
文字が点で描いているような点描画に見えることがあります。
言語や記憶の障害は、肢体不自由のように明らかな身体障害がなく、外見からうかがい知るのが難しいことから「見えない障害」とも呼ばれます。失読症もこうした特性を持つため、病気を知らない周囲の人から誤解されてしまうこともあります。残念なことに日本での失読症への認知度は依然低いままであり、今後社会全体による「見えない障害」を持つ人への配慮がより広がっていくことが待たれています。
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参考:土本亜理子『純粋失読』2002年、三輪書店
同じく「字が読めない」障害、ディスレクシア(読字障害)と失読症の違いは?
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11044018081
「文字が読めない、読みにくい」という症状をもたらす障害としては、失読症のほかにもディスレクシア(読字障害)というものがあります。両者はどちらも脳の機能上の問題によって引き起こされ、似たような症状が現れるため混同されることも多いのですが、実はその根本原因は全く異なります。
障害の種類という側面から見ると、ディスレクシアは発達性の学習障害の一つであるのに対して、失読症は後天的な脳の損傷によって起きる高次脳機能障害の一つであるという説明ができます。
学習障害とは、全般的な知的発達に遅れがないものの、「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算・推論する」能力のうちいずれかまたは複数のものの習得・使用に著しい困難を示す発達障害のことです。つまり、ディスレクシアは先天的な脳の特徴が原因で起こる、生まれつきの発達障害のために文字を読むことに困難が生じているのです。
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参考:土本亜理子『純粋失読』2002年、三輪書店
ディスレクシアはこの点において、後天的な脳の損傷が原因で文字通り「読」む力を「失」ってしまう失読症とは全く異なっているのです。また、ディスレクシアは発症も、就学などによって文字を読む場面が出てくる学童期の子どもに多く見られます。