自己愛性パーソナリティ障害とは?特徴やタイプ、境界性パーソナリティ障害との違いって?
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参考:『パーソナリティ障害いかに接し、どう克服するか』|(岡田尊司,2004)
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参考:狩野力八郎/著『自己愛性パーソナリティ障害のことがよくわかる本』|(講談社,2007)
自己愛性パーソナリティ障害は見つかりにくい障害
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自己愛性パーソナリティ障害は本人が気づきにくい障害です。もともとの気質や慣れてしまった環境の中で、自らの生きにくさに気づくことはほとんどありません。自己愛性パーソナリティ障害は、その障害によって引き起こされた二次障害が表出することによって後から発覚することがほとんどです。
自己愛性パーソナリティ障害が引き起こす二次障害とは、例えば自傷行為、うつ、パニック障害、摂食障害、不眠症、心身症、不安障害などが含まれます。これらの症状が表出することで医療機関を受診し、原因を探っていくと自己愛性パーソナリティ障害があった、ということが多いようです。
特に自己愛性パーソナリティ障害がもつ誇大性や他者からの評価へ過敏などの症状は、少なからず誰にでもありそうなことです。しかしその考え方が原因で二次障害や社会生活に困難が生じている場合は「障害」になります。それゆえに、これまでは「そういう性格の人」として周囲からも認識されていることから、家族や周りの人も気づきにくいのです。
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参考:狩野力八郎/著『自己愛性パーソナリティ障害のことがよくわかる本』|(講談社,2007)
自己愛性パーソナリティ障害の診断基準
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自己愛性パーソナリティ障害の診断基準について説明していきます。
診断基準は医療機関によって異なりますが、主に世界保健機関(WHO)の『ICD-10』(『国際疾病分類』第10版)やアメリカ精神医学会の『DSM-5』(『精神疾患の診断・統計マニュアル』第5版)に基づいて臨床的に診断が下されます。
ここでは『ICD-10』による診断基準を説明していきます。