子育て情報『自己愛性パーソナリティ障害とは?特徴やタイプ、境界性パーソナリティ障害との違いって?』

自己愛性パーソナリティ障害とは?特徴やタイプ、境界性パーソナリティ障害との違いって?

物事に細かい神経質な人もいますし、その反対に大ざっぱな人もいますよね。気質として自己愛が低い人がいることがあってもおかしくありません。その感覚は人それぞれですが、家族でその気質は似ることもあります。

http://ci.nii.ac.jp/els/110001897406.pdf?id=ART0002076931&type=pdf&lang=jp&host=cinii&order_no=&ppv_type=0&lang_sw=&no=1486373051&cp=
参考:『意志気質検査の要因分析的研究』|久芳忠俊 山口大学

ここで述べる環境的要因とは親と子どもの関係性や家族環境のことを指しています。環境的要因に関してはコフートとカーンバーグの考え方をそれぞれ紹介します。

◇コフートが考える環境的要因
コフートは例えば、幼少期の子どもの「お母さん(お父さん)見て!」という承認欲求に対して、親が肯定的に応えて「共感」の態度をとることは、自己愛の形成に大きな影響を与えているといいます。

幼い子どもはみな誇大な自己を持っていて、なんでもできる気になっています。そして親に褒められたいと思うようになり、顕示し承認されることで自己愛を育みます。
そして成長に伴ってその理想像が変化し、親から褒められることがそれほど重要なことと思えなくなっていきます。それがまさに自己愛の成熟の過程の一部です。

しかし親が子どもへの「共感」の態度を示さないと共感不全の状態に陥り、自己愛が育ちにくいといわれています。自己愛が未成熟のまま成長すると親だけではなく他人からの称賛や注目を集めて自己愛を満たそうとしますが、それで自己愛が成熟することはありません。コフートは必要な精神療法を用いて自己愛を成熟させる治療は可能だと考えています。

◇カーンバーグが考える環境的要因

カーンバーグは本人の気質的要因と家族がつくりだす環境的要因の2つが作用していると考えています。気質的要因はこれまで述べた通りです。環境的要因として過剰な期待をのせて、才能を褒め立てて「特別な子ども」と言い聞かせて育てたり、体の弱い子に対して過保護になったりすることが挙げられます。


良かれと思っていても過度にそういった行動をすると自己愛が成熟せず、未成熟の状態が続いてしまいます。

以上のことから先天的な気質要因と後天的な環境要因の影響が加わって、人格および自己愛が形成されていくといわれています。

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