自己愛性パーソナリティ障害とは?特徴やタイプ、境界性パーソナリティ障害との違いって?
『ICD-10』では以下から5項目以上が認められれば自己愛性パーソナリティ障害である可能性が高いという基準になっています。
次のうち,5項目以上が存在すること.
(1)誇大な自尊心をもっていること(すなわり,業績や才能を実際よりも過大視し,相応の実績がないのに自分が優れていると認められているはずだと思う).
(2)際限のない成功・能力・才気・美貌,あるいは理想の恋愛について,非現実的な考えにふけること.
(3)自分は「特別」で比類がなく,他の特別な,あるいは地位の高い人々(または組織)だけが自分を理解でき,それらの人たちと付き合うべきだと信じている.
(4)称賛を必要以上に要求する.
(5)権利意識が強い.ありえないのに,自分に好都合な特別待遇を期待したり,または自分の要望がそのまま受け入れられることを期待する.
(6)自分の目的を達成するために他人を利用する.
(7)共感性の欠如.他人の感情や要求に気づいたり理解したりしようとしない.
(8)よく他人をねたむ,あるいは他人が自分をねたんでいると確信する.
(9)横柄で傲慢なふるまいや態度.
『ICD-10』(『国際疾病分類』第10版 p494)
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自己愛性パーソナリティ障害と境界性パーソナリティ障害は見分けるのが難しい
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=28174007239
専門医でも見分けるのが難しいといわれている自己愛性パーソナリティ障害と境界性パーソナリティ障害について紹介していきます。
境界性パーソナリティ障害とは対人関係、自己像などの広い範囲において、激しく考え方や感情が変化してしまう障害です。他人から見捨てられてしまうのでないかという不安と、自分が何者でどうふるまえばよいのか分からない自己イメージの不安定さが発症の背景にあるといわれています。
「見捨てられる不安」とはどういうことかというと、自身が信頼をおいている相手には依存する症状がある一方で、常に根底では「自分が見捨てられてしまうのではないか」という不安を感じているということです。
「自己イメージの不安定さ」とは、自己同一性(アイデンティティ)が確立していないことから、例えば一面的な評価を自分の全人格に対する評価として過剰に受け取ってしまいます。