PTSD(心的外傷後ストレス障害)とは?原因、症状、治療、PTSDに似た発達障害の症状まで解説
この記憶が思い出されることは1回だけでなく、繰り返し何度も起こることが特徴的です。
記憶が急に思い出されて、さまざまな反応を引き起こすことをフラッシュバックと言い、場合によっては、短い時間のあいだ意識を失うことさえあります。
子どもの場合、つらい記憶に似た状況に置かれたときに、記憶が急に思い出されるケースがあります。例えば、東日本大震災がトラウマになった子どもは、比較的小さな地震が起きたときに、東日本大震災での記憶が呼び起こされます。
PTSDの人は、トラウマとなったできごとに関係する刺激を、ほとんど常に避けようとします。多くの人は、トラウマを思い出さないように、つらい記憶について考えたり、会話したりすることや、トラウマに関係する場所、人を意図的に避ける努力をします。
PTSDになると、否定的な感情を抱いたり、認知がゆがんだりすることがあります。
例えば、「私がすべて悪い」、「誰も信用できない」と考えてしまうこともあります。
また本来、本人には一切の責任がないようなことであっても、原因が自分にあると思いこんでしまったりすることも少なくありません。
PTSDの人は、いつも気を張り詰めていることがあります。日常の中で、ささいなことに苛立ちを覚えたり、電話がなると飛び上がるなど、予期しない刺激に過剰に反応してしまいます。
このような症状が発症したとしても、短期間でおさまればPTSDの可能性は低いと考えられます。しかし、1ヶ月以上にわたり症状が見られる場合には、病院で相談してみるといいかもしれません。
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参考:アメリカ精神医学会の『DSM-5』(『精神疾患の診断・統計マニュアル』第5版)
http://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_ptsd.html
参考:PTSD|みんなのメンタルヘルス厚生労働省
ADHDとPTSDの類似性
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11017006706
ADHD(注意欠陥・多動性障害)とPTSDの症状には、実は似ている点が多くあると言われています。そのため、ADHDだと診断されている子どもの中には、実はADHDではなくPTSDである子がいるかもしれません。