遅発性ジスキネジアとは?どんな症状があるの?抗精神病薬の副作用・遅発性ジスキネジアを徹底解説!
遅発性ジスキネジアとは
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遅発性ジスキネジアは、統合失調症などの精神病やパーキンソン病の治療に使われる薬などの服用によって起こる場合がある症状です。
ジスキネジアとは「自分では止められない」、「止めようとして止めたとしてもすぐにあらわれる」異常な動き(不随意運動)のことを指す言葉です。服用してから3ヶ月以上後になって副作用があらわれるため、「ジスキネジア」の前に「遅発性」という言葉がついています。
具体的には、以下のような異常な動きがみられます。
「繰り返し唇をすぼめる」「舌を左右に動かす」「口をもぐもぐさせる」「口を突き出す」「歯を食いしばる」「目を閉じるとなかなか開かずしわを寄せている」「勝手に手が動いてしまう」「足が動いてしまって歩きにくい」「手に力が入って抜けない」「足が突っ張って歩きにくい」
引用リンク:重篤副作用疾患別対応マニュアル「ジスキネジア」|厚生労働省平成21年5月
http://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1c21.pdf
これらの動きの他にも「足を組んだり外したりする」「ドアノブを回すような動きを繰り返す」「椅子から立ったり座ったりする」など、同じ動きを異常なほどくりかえしてしまうこともあります。
症状が軽い場合には日常生活に支障が出ないことも多く、副作用に気づかず見過ごされてしまうことあるようです。
そこで抗精神病薬を服用していて、このような症状がみられた場合には、精神科・神経科の専門医をすぐに受診するようにしてください。
遅発性ジスキネジアを発症する原因
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遅発性ジスキネジアを発症する原因は、現段階では残念ながら明らかになっていません。
しかしこれまでの研究から、特に「ドーパミン」が関係しているのではないかと推測されています。ドーパミンとは脳の中枢神経系にある神経伝達物質のことです。抗精神病薬のなかには、ドーパミンを受け取る場所である「ドーパミン受容体」に作用して、ドーパミンの受け取りを阻害する薬があります。