子育て情報『【BOOK】作家、詩人、そして重度自閉症―東田直樹さんが考える「愛」と「自分の心」の大切さとは』

2018年5月12日 11:50

【BOOK】作家、詩人、そして重度自閉症―東田直樹さんが考える「愛」と「自分の心」の大切さとは

たくさんのことが「できる」ようになりました。幼児用の工作ワーク、人とのコミュニケーション、我慢をすること、家族に言いたいことを言うこと。それから、誰の人生も大変だということにも気づけました。

できることが増えた今、東田さんは自閉症で良かったと思える機会も増えたそうです。そして、自分がここまで頑張ってこられたのは、否定せず、障害があるからできないだろうと決めつけず、長所を伸ばそうと努力してくれた家族のおかげだと言います。

本書では、東田さんの経験に基づいた、自閉症のある子どもとの接し方も紹介されています。

・人格を否定するような叱り方はしない
・本人に選ばせる練習をする(選ばせるときは2回確認する)
・機嫌がもとに戻ったら、いつものように接する
・どんな人になりたいのか聞いて、将来の楽しみを一緒に考える
・コミュニケーションを諦めない
・問題のある行動は辛抱強く注意する

このように日々心掛けることから、あめのなめ方やおかずを取り分ける方法といった、細かい接し方まで具体的に書かれています。こうした両親のささやかなサポートが積み重なり、今の伸び伸びとした東田さんがあるのでしょう。



「愛」と「自分の心」―東田さんの背中を押した、生きる希望と勇気

【BOOK】作家、詩人、そして重度自閉症―東田直樹さんが考える「愛」と「自分の心」の大切さとはの画像

出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10250000046

けれど、接し方よりも大事なのは、「愛」だと言います。

「人の心を育てるのは、愛情です。」
「愛情を注いでもらっているから、心は育つのです。」
「たとえ、自己表現できなくても、知能が低くても、愛は伝わります。自分が大切にされているという実感は、生きる希望につながります。」

https://www.amazon.co.jp/dp/4046533463
本書の中で東田さんは、「愛」という言葉を何度も使っています。

障害のある子どもを育てることは、ときに一筋縄ではいかない難しさがあります。強く叱りすぎてしまったり、接し方を意識しすぎて疲れてしまったり。しまいには自信を失くしてしまうこともあるかもしれません。子育てに正解がないと分かっていても、上手くいかない、と落ち込むこともあるかもしれません。

でも、それでいいのです。
落ち込んだり悩んだりするのは、しっかりと子どもに向き合って愛を注いでいる証だからです。

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