子育て情報『「発達障害は理解されなくて当たり前」じゃない!?不登校を続ける息子の学校からの提案で、気づいたこと』

2018年7月6日 13:00

「発達障害は理解されなくて当たり前」じゃない!?不登校を続ける息子の学校からの提案で、気づいたこと

の結果、主治医の先生が書いてくださった診断書と支援情報書、それぞれのコピーだった。

正直、面食らった。前年度まではWISCのWの字も話に出てこず、ほぼ根性論で、早期の復学をと促されるばかりだったから。「何のための診断書なの?」という疑問がなかったわけではない。しかし、息子は私にとっての第1子であり、ただ1人の子ども。前例、比較対象がほかにないものだから、学校で行われる面談は「そんなもの」なのだと思い込んでいた。

一気に毒気を抜かれた私に、先生方はコピーを眺めながら質問を投げかけてくる。それに対し、私が答える。
私の返答に頷きながら、先生方はメモをする。そしてまた次の質問。この繰り返し。言葉こそ交わされているが、何とも言えぬ静かな空気が流れていた。一通りの質疑応答が終わり、息子の特性や現在の状況があらかた伝わった。

「では、現時点で息子さんに、復学の意思はないということですね」校長先生の言葉に、私は不意に拳を固くし、無言で頷いた。

「それでは、自宅学習を進めていくうえで、こちらがサポートできることはありませんか?例えば、息子さんが解いたドリルをこちらが拝見して、採点やアドバイスを書いてお返ししたり…」

私は再び面食らった。復学させろと言われないどころか、自宅学習を応援してもらえるとは…。
それまでの半年強、私にとって面談とは、こちらの言い分など取り入れてもらえないと諦め、先方の言葉を受け流し、いかにして場をやり過ごすかが課題の、不毛かつ、多大なストレスを受ける場だった。それが今年はどうだろう、こんなにも手厚い。

「大人だって、自分に合う環境や向いている仕事はそれぞれ違います。それは子どもだって一緒でしょう。既存の学校の仕組みでは、自分らしさを出せない子だっていますよ」校長先生がそうおっしゃると、教頭先生も担任の先生も頷いておられた。なんとありがたい話だろう。

先生方からいくつかの学習計画案を提示していただき、私はそれらについて息子と一緒に検討、いずれかを採用することにした。そして先生方に何度も何度も頭を下げてから、学校を後にした。


気のおけないはずの友達にさえ、つい気を遣ってしまう私たちの「前提」

「発達障害は理解されなくて当たり前」じゃない!?不登校を続ける息子の学校からの提案で、気づいたことの画像

Upload By 鈴木希望

話は変わるが、ゴールデンウィーク初日、隣県から友人母子が新潟まで遊びに来てくれた。全員診断済みの発達障害当事者。なんとなくではあるが、相互の特性を把握しており、変に気を遣わずに済む間柄である。

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