2018年11月16日 07:00
クラウドファンディングでカードゲーム誕生!特別支援学校発の「すきなのどっち?」で、子どものチカラを育もう
クラウドファンティングのプロジェクト名は「発達障害の子がコミュニケーションの楽しさを体験できるゲーム『すきなのどっち?』」としました。
2018年8月22日にクラウドファンディングのサイトを立ち上げ、10月30日に終了しました。運営サイトには初日だけで3,000人以上が訪れてくれました。賛同し出資してくれた方は142名。目標金額110%達成!予想を超えた数に驚きました。142名の方たちは、必ずしも特別支援教育の関係者だけではありません。
「孫と一緒に遊んだら楽しいと思いました」
「絵がかわいくて、おもしろそう」
「うちの幼稚園で使わせて」
などのメッセージをいただき、特別支援教育の関係者以外の方たちも多数賛同してくれました。
「なになに、おもしろそう」と手にとってみた。
それがたまたま特別支援教育の教材だった。それでいいし、それがいいと思っています。
Upload By 平野佳代子
ねえ、先生、あのゲームやりたいな
話が前後しますが、手作り教材の子どもたちの反応を佐藤義竹先生に改めてお聞きしました。
Upload By 平野佳代子
佐藤先生は、次のように話しました。
「子どもたちは、話し手の答えを聞いて、『へ~、そうなんだ』とリアクションしたり、『私はこっちかな』と答えたりしながら、やりとりを楽しんでいましたね。引っ込み思案だった子も、早く順番がこないかなあと期待に満ちた顔で、相手の話を聞くことに集中していました。順番を待つことや相手の話を聞くのが苦手な生徒でも、コミュニケーションの楽しさに支えられて自然と主体的に参加することができたように思います」
ゲームを楽しんだ生徒は、「先生、今度は電車シリーズもほしいな」と言っていたそうです。自分の「好き」をもっと語りたい、という思いが湧き上がってきたのでしょうね。
Upload By 平野佳代子
さらに佐藤先生の話は続きます。
「そのうち、『ねえ、先生、あのゲームやりたいな』と生徒たちからリクエストされるようになりました。発語や発話に課題がある生徒も、主体的に『こっち』と好きな方を指さして答えると、それを聞いて『そうなんだね』と受け止める姿が生徒同士でみられるようになりました。
答え方も、好きなモノも人それぞれ。ゲームを通して生徒たちが互いを尊重している姿をみると、このゲームを作って本当によかったなあとしみじみ思いますね」