2019年2月21日 07:30
孤独に奮闘するママの一人として。自閉症子育ての経験を描いた漫画『ムーちゃんと手をつないで』
に産んであげられなくてどれほど自分を責めて苦しんだか…
そして
どれほど子どもに親としての幸せをもらっていたのか、
いかに人に支えてもらって今があるのか…
それを一回一回の話の中で、ストーリーに乗せて漫画に仕上げて世に出すことで、
同じように困難な育児をされている方に
「あなたの気持ちの欠片くらいは解る人間がここにいるよ」
と伝えることが出来たら…
学校の先生や福祉関係の方などに親の気持ちの断片でもビジュアルとともに
疑似体験してもらえたら…
障害のある人々が暮らす世界を見たり聞いたりする機会がない方々にも知ってもらい、
ほんの少しでも理解していただけたら…
発達障害のお子さんを育ててらっしゃる親御さんやお子さんご本人にとって住み良い社会…いや、
より多様性を認め合って暮らしていける、
すべての人にとって住み良い社会に近づけるのではないか…
私の力など微々たるものだけれど、そういった社会の実現に向けて少しでも寄与したい。
私がムーちゃんと過ごした月日を最大限、意味のあるものにしたい。
泣いたり笑ったりの繰り返しだった10年間を誰かを励ます作品にしたい。
そんな風に思うのです。
苦しかったとき、救ってくれたのは自分と同じ“お母さん”
生きていれば、もう死んでしまいたいと思うほどの困難に見舞われることは誰の身にも起こり得ることであろうと思います。
そんな辛く苦しい時期が私にもありました。
私が死んだらこの子はどうやって生きていけばいいのだろう?
社会から厄介者扱いされながら生きていかねばならないのだろうか?
こんな毎日いったいいつ終わるのだろう…
もういっそのこと二人で死んでしまいたい。
海までドライブして、離れ離れにならないように抱っこ紐でくくりつけて、
それからひと思いにアクセルを踏んで車ごと海に落ちてしまえば解決だ…
自閉症子育ての経験を描いた漫画『ムーちゃんと手をつないで』の画像">Upload By みなと鈴
精神的に追い詰められている一人眠れぬ夜には、
もう残される夫のことを考える余裕はありません。
ただそういうギリギリのところでいつも実行に移せなかったのです。
もうそんな大それたことを実行するだけの気力も体力もないからこそ、
屍のようになっているのだから。
我が家のムーちゃんは今でも眠るための薬を毎晩服用しておりますが、
当時は0~3才。薬はまだ処方されておらず、毎晩激しく泣いては起きるのです。
人に相談すると「昼間の運動量が足りないから夜寝ないんだ」