集団生活での困りごと、どう対応したらいい?発達が気になる子の支援のヒントがもらえる5冊を紹介
小中学生のための障害用語集――みんなに優しい学校と社会を願って
「障害」に関する用語を取り上げ、一つの用語について1見開きで、分かりやすく説明していく本書。取り上げられている用語はさまざまですが、例えば
・「自閉スペクトラム症」「学習障害」などのように、障害名について
・「車いす」「コミュニケーションボード」「手順表・スケジュール表」など、障害がある人が使う機器やツールについて
・「共生社会」「環境調整」「ユニバーサルデザイン」「合理的配慮」「障害者差別解消法」など、社会の在り方や配慮、障害にまつわる法律について
他にも、「生きづらさ」「2E」といった言葉など、全部で66の用語が紹介されています。
巻末には障害があったり、障害のある人のために尽力した「人物」についても紹介されています。例えば、全盲のミュージシャン、スティービー・ワンダー氏、日本で初めて知的障害者施設を設立した石井夫妻、ダウン症者として初めて大学を卒業し数多くの著書がある岩元綾さんなど12名が取り上げられています。
用語の意味が分からないときに辞書的にも使うこともできますが、読み物として読んでもよいつくりになっています。個人で読むだけでなく、学級文庫に置いたり、授業などで活用することもできそうです。
「あの子の発達障害がわかる本」シリーズ
「あの子の発達障害がわかる本」シリーズの第1弾として、『ちょっとふしぎ自閉スペクトラム症ASDのおともだち』『ちょっとふしぎ学習障害LDのおともだち』『ちょっとふしぎ注意欠如・多動症ADHDのおともだち』(ミネルヴァ書房)の3冊が発売されました。
本シリーズでは、「なんでこうなるの?どうすればいいの?」として、小学校生活で起こりがちな「ちょっと困った」場面が紹介されます。
よくある事例を取り上げ、
・まわりの友達の気持ち(なんでこうなるの?)
・発達障害がある子の気持ち(どう思っているのかな?)
・行動の背景と、今後の手だて(こうすればうまくいきそう)
を紹介しながら、具体的な手立てまで示される実践的な内容です。
事例も豊富な上、本の後半では障害特性について分かりやすくまとめたページもあるので、学校や学童の先生に子どもの特性を伝えるときなどにも使いやすそうです。
うちのでこぼこ兄妹 発達障害子育て絵日記
人気ブログ「でこぼこ兄妹日記」で紹介されたエッセイに、大幅な書きおろしを加えたコミックエッセイが発売されました。