2019年9月24日 08:00
保護者も熱望!障害がある子のコミュニケーションをもっと豊かに――特別支援学校の先生考案「きもち・つたえる・ボード」。製品化に向け、クラウドファンディング実施中
不思議と盛り上がるボード。製品化のきっかけはワークショップでした
tobiracoは、年に数回、製品を考案した先生を講師に招いてワークショップを開催しています。製品を販売して終わりではなく、先生の思いを伝えることでより効果的に活用していただきたいからです。
ワークショップで使ったあるツールを「製品化してください」と、参加者たちからリクエストされたのは今年3月。これからお話しする「きもち・つたえる・ボード」が誕生するきっかけとなりました。
講師は佐藤義竹先生(筑波大学附属大塚特別支援学校)。ご自身が考案したコミュニケーションゲーム「すきなのどっち?」のワークショップでのできごとです。
製品化に向け、クラウドファンディング実施中の画像">
Upload By 平野佳代子
リクエストされたのは、リアクションボード(当時の呼称)。相手の答えに反応(リアクション)を示すのに掲げる、プラスチック製の小さなうちわ型のボードです。
Upload By 平野佳代子
ボードには「なるほど〜」「すてきだね」「いいね!」などと書かれています。
ワークショップは、ボードなしとボードありの2回行いましたが、盛り上がったのは、断然、ボードありの方でした。参加者は、ボードを手にし、身を乗り出していました。
Upload By 平野佳代子
リアクションボードを考えたのも佐藤先生です。
自作して教室で使っていました。子どもたちの反応がとてもよく、いつかは製品化をと考えていらしたことは知っていました。そこへ参加者たちの熱いリクエスト。
背中を、ぐいと押されるようにして製品化に向けて動き始めました。
https://www.makuake.com/project/tobiraco2/
発達障害・知的障害の子が、コミュニケーションゲームで自分の気持ちを伝えるボード
聴くことに課題のある子、意思表明に課題のある子に使ってほしい
専門的には「傾聴の手立て」という目的で自作された教材。それがリアクションボードです。
筑波大学附属大塚特別支援学校で行われているコミュニケーションゲームは、ゲームと名がついていますが、「コミュニケーション能力を身につける」ことに重きがおかれた授業です。授業でリアクションボードを使ったところ、相手の話を最後まで聴けない子や自分の思いを伝える(意思表明)ことがうまくできない子たちに効果があることがわかりました。