子育て情報『『手洗い』『うがい』の教え方や練習方法。発達障害がある子への伝え方や置き換えルールも』

2021年8月13日 14:15

『手洗い』『うがい』の教え方や練習方法。発達障害がある子への伝え方や置き換えルールも


■目に見えない口の中、苦しい姿勢、難易度が高い「うがい」

次に「うがい」ですが、「手洗い」よりもハードルは高いです。口の中、見えないところの動きを想像することや、頭を後ろに倒すという姿勢は認知面、運動面の発達が裏付けられています。

まず必要な運動機能について。2~3歳の子どもに、「ガラガラ」や、「おくちぐちゅぐちゅ」をしてみましょうと言っても、体の機能が育っていない子にはとても難しいです。これらを練習してできるようになっていても、口を閉じて水を口に含み、しっかり体を立てて上を向き、口を開けたまま息を吐くことができなければ、うがいはできません。

それでは、「手洗い」と同じように、「うがい」の動作を分解してみましょう。

「うがい」という工程は以下のような手順になっています。
①口に水を溜めること
②喉頭で水をガラガラする
③水を口から吐き出す

①は、コップから水を口に入れ、飲まずに口に溜めておくこと。
口の中に水を留めていられない子は、飲んでしまうか、口の端から漏れてしまうか、すぐにピュッと外に吐き出してしまいます。

②は、上を向いてのどをガラガラさせるのは、水がのどから奥へ侵入しないように、息を吐き続けながら鼻呼吸ができないとできない難易度が高い動作です。

最後に③は、①で口の中にためた水を、自分の意志で吐き出します。口の中の汚れを出すという行動です。

「うがい」の場合も大事なことは、「汚い」という概念の形成ができていることです。目に見えない口からノドの汚れを、きれいにするのです。
口頭での指示が難しい場合に関しては手洗いと同様に視覚化してあげると良いと思います。


うまくできないとき、つまずくときは『置き換えルール』で対応しよう

「うがい」は呼吸のリズムを乱すので難易度が高い動作です。
立って頭を後ろに倒すという姿勢自体も窮屈なので、そもそもしたがらない子が多いです。ガラガラとのどを水でゆすぐときのコツは、声を出すこと。あ~~と低い音、ア~~と高い音を出して遊んだり、お話したり歌ったり。「手洗い」のときに歌うのと同様に、楽しくするのがいいですね。
口に水をためたまま上を向くことができなければ、お口ぐちゅぐちゅだけでもOKです。

誘ってもうがいをしたがらない、そもそも運動機能の面で一連の動作が難しい場合には、顔を拭くだけでもOKです。ウイルスは粘膜から感染するので、目をさわったり鼻をほじったりするとウイルスを体内に侵入させてしまいます。

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