子育て情報『映画『梅切らぬバカ』監督・脚本の和島香太郎さん、自閉症の「忠さん」を好演した塚地武雅さんを取材。当事者、地域の人々、双方の視点で描いた背景や想いとは?』

2021年11月5日 11:15

映画『梅切らぬバカ』監督・脚本の和島香太郎さん、自閉症の「忠さん」を好演した塚地武雅さんを取材。当事者、地域の人々、双方の視点で描いた背景や想いとは?

その中で話題になるのが、病気の開示。偏見を怖れて伏せがちなてんかんという病気を、周囲の人、学校の友達、勤務先、近所の人に対してどう開示していくか。てんかんがある人の中には車の運転が制限される方もいるので、地方に住んでいる場合は、どうしてもお隣さんの力を借りなくてはならないということもあります。病を開示したうえで、どう周りとかかわるかが課題なんです。

「梅切らぬバカ」の中では、病や障害を通して、身近な人とうまくいかないこともあるけれど、少しずつ少しずつ歩みよっていくプロセスみたいなものを、自分なりにこだわって描きました。特にお隣さんとの関係に注目してしていただきたいです。冒頭とラストで登場人物に小さな変化が起きています。

――私も自分の子どもには、地域の中で生きてほしいと願っています。
親子や、先生と子どもという縦の関係、あるいは子ども達同士という横の関係だけでなく、地域の中に、さまざまな立場の人との「斜めの関係」が欲しいと思っています。そうした思いにも通じる映画だなと感じました。
またこの映画は、塚地さん、そして加賀まりこさんという誰もが知る俳優の方が演じる映画ですので、身近に障害がある人がいない方にも興味を持っていただける機会となるのではないかと思います。
お話を聞かせていただきありがとうございました。


『梅切らぬバカ』上映情報

映画『梅切らぬバカ』監督・脚本の和島香太郎さん、自閉症の「忠さん」を好演した塚地武雅さんを取材。当事者、地域の人々、双方の視点で描いた背景や想いとは?の画像

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11月12日(金)よりシネスイッチ銀座ほか全国ロードショー

都会の古民家で暮らす自閉症の息子と母。息子が50歳を迎えるのを前に、母は「このまま共倒れになっちゃうのかね?」とつぶやきます。障害のある人に不寛容な社会の中であっても、寄り添いながら暮らす母子の姿を温かく誠実に描いています。
一人ひとりと誠実に向き合う中で、小さいけれど確かな未来への希望が生まれていく様も感じさせてくれる作品です。

監督・脚本:和島香太郎
出演:加賀まりこ、塚地武雅渡辺いっけい、森口瑤子、齋藤汰鷹、林家正蔵、高島礼子

配給:ハピネットファントム・スタジオ

インタビュー:関川香織(K2U)
撮影/古谷利幸(F-REXon)

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