愛あるセレクトをしたいママのみかた

感覚過敏の症状とは?偏りの原因、発達障害との関係は?7つの感覚それぞれの症状も解説ーーマンガで学ぶ感覚過敏

LITALICO発達ナビ

感覚過敏のある人に起こる、それぞれの感覚ごとの症状

感覚過敏の症状とは?偏りの原因、発達障害との関係は?7つの感覚それぞれの症状も解説ーーマンガで学ぶ感覚過敏

Upload By 発達障害のキホン

感覚過敏の症状とは?偏りの原因、発達障害との関係は?7つの感覚それぞれの症状も解説ーーマンガで学ぶ感覚過敏

Upload By 発達障害のキホン

感覚過敏の症状とは?偏りの原因、発達障害との関係は?7つの感覚それぞれの症状も解説ーーマンガで学ぶ感覚過敏

Upload By 発達障害のキホン

感覚過敏の症状とは?偏りの原因、発達障害との関係は?7つの感覚それぞれの症状も解説ーーマンガで学ぶ感覚過敏

Upload By 発達障害のキホン

感覚過敏の症状とは?偏りの原因、発達障害との関係は?7つの感覚それぞれの症状も解説ーーマンガで学ぶ感覚過敏

Upload By 発達障害のキホン

刺激の感じ方は個々によりさまざまで、症状も多岐にわたります。感覚の偏りが引き起こす具体的な症状とはどのようなものなのでしょうか。ここでは、五感と呼ばれる視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚と、体の動きをつかさどる固有感覚、体のバランスをつかさどる平衡感覚について、それぞれに分けてお伝えします。

視覚


人は多くの刺激がある環境でも、注意を向けたい刺激を無意識的に選ぶことができます。しかし、視覚過敏がある場合には、全ての刺激情報を均等な濃さで受け取ってしまいます。ビビッドでカラフルな色のものや、たくさんのものがある場所は苦手なことが多くあります。

視覚過敏でない人にとっては気にならないような光や白いものが、視覚過敏のある人にとっては目に突き刺さるほどまぶしいことがあります。蛍光灯の光や、テレビやパソコンの液晶画面、白い紙など苦手なことが多いです。
授業中に席を離れてしまうなどの子どもの行動の背景には、感覚の偏りがある可能性があります。

聴覚


賑やかな場所にいると疲れやすいなどが聴覚過敏の症状です。聴覚過敏の症状が強い場合、耳をふさぎたくなるほど耳の奥が痛くなったり、頭痛が起きたりするような身体的な痛みを伴うことがあります。人によって気になる音は異なりますが、例として、女性の甲高い声や、休み時間のチャイム、合奏の音、掃除機などの機械音などが挙げられます。

選択的に音を拾い集めるのが困難になってしまい、音の刺激に対して適切に注意を向ける処理ができないために起こります。一生懸命聞こうとしていても、たくさんの音が聞こえてしまうので本人は混乱しています。逆に聴覚への反応性が低い場合には、音を聞き取ることができないために、結果的に授業中に上の空になったり、呼びかけても応じなかったり、またテレビの音を大きくしたりといった様子が見られることがあります。

嗅覚


少しのにおいを過敏に受け取ってしまうことが嗅覚過敏です。
少しのにおいでも過剰に受け取ってしまうあまり、ストレスが増加します。においに耐えられなくなって、吐いてしまうこともあり、ひどい場合には身体的、精神的ともに支障をきたすことがあります。

逆に、嗅覚の鈍感さが見られる場合には、適切ににおいを感じることができません。においが分からないと、味も分かりにくくなるので、嗅覚と同時に味覚の感覚にも支障をきたすことがあります。

味覚


味覚に感覚の偏りが見られる場合、多くの人にとって美味しいと感じられる味がそうではないように感じたり、変わった味を好むようなことが見られることがあります。例えば、特定の味に対して、非常に強い不快感を感じたり、味が混じることを嫌がり、分けて食べたがったり、食べ物、飲み物の苦みや酸味を過剰に感じたりします。

結果的に食べ物の好き嫌いの差が顕著で偏食の傾向が見られるようになったり、刺激的な味を好むゆえに調味料や香辛料で過剰に味付けすることがあります。
食べ物に関する感覚は味覚のほか、におい、食感、色、といったさまざまな感覚が関係していることがあります。
一人ひとり原因が異なるので注意が必要です。

触覚


触覚が過敏な場合には、皮膚に触れる刺激を過剰に感じて不快感が生じます。触ることができないものとしては、のりやねんど、スライムなどのぬるぬる、べたべたするものや、たわし、毛糸、洋服のタグが代表として挙げられます。また、自分から触ることは平気でも、人から触られることが苦手な子もいます。

触覚に対する過敏さからくる反応として、以下のような例が挙げられます。
・特定の肌触りの服を嫌がる/好む
・爪切り、耳かきを嫌がる
・自分からは人懐っこい関わりをするのに、触れられることを嫌がる
・触ることのできないものがある(よって、遊び・活動の幅が制限される)

触覚の鈍さが見られる場合には注意が必要です。というのも、触覚が鈍いときには、痛覚(痛みを感じる感覚)、温覚(温度を感じる感覚)も同時に鈍いことがあるからです。温度、身体的な痛みを感じることができないと、身体の異変に気がつかず、その結果適切な対処をできないこともあります。


例えば、転んで怪我をしたときにも、本来ならば病院に行って手当をしなければならないはずなのに、その痛みや怪我をしていることに気が付かず、即座に適切な治療を受けることができない場合もあります。

自傷行動は感覚の過敏性や鈍さから起こるだけではありませんが、自分が感じることのできる刺激を求めるあまり、血が出るまで腕を掻いたりかんだり、嫌な刺激から逃れたいために頭をぶつけるなどの自傷行動を行ってしまうこともあります。

固有感覚


固有感覚とは、筋肉の張り具合や関節の曲げ伸ばしを感じとる感覚です。自分の体の位置や動きを把握する役割があります。固有感覚につまずきがあると、筋肉に対する刺激を過剰に求める「感覚探求」が生じると言われています。

固有感覚が直接の原因ではないこともありますが、以下のような行動があげられています。
・強く足踏みをする
・体の一部を動かし続ける(常同行動)
・他人に思いっきりぶつかる、激しく関わる

平衡感覚


平衡感覚とは体のバランスをとるときに働く感覚で、主に姿勢のコントロールや体のバランスを保つことに関わっています。

平衡感覚が鈍い場合には、体の揺れや傾きを自身で調節することが難しく、例えば、頭を振りながら走ったり、ぐるぐる回ったり、回る遊具やブランコなどが大好きで離れようとしなかったりすることもあります。


逆に、平衡感覚が敏感な場合には、動きの刺激に対して恐怖心や不安を持ってしまうこともあります。例えば、ブランコや高い場所に行くことを嫌がったり、頭を傾けたり体が傾いたりするのを嫌がったりします。

感覚の偏りの原因は? 発達障害と関係があるの?


感覚に偏りが見られる原因はあいまいではっきりとは分かっていませんが、中枢神経系(辺縁系や視床下部など)における感覚情報処理の問題によるのではないかと考えられています。感覚の過度な偏りと発達障害には密接な関係があります。その中でも、自閉スペクトラム症(ASD)では、幼いころから感覚の偏りが見られることが多いと言われています。

発達障害のある子どもは、刺激に対して適切な感情を生じさせる機能に特性があると考えられています。そのため本来は有害でない刺激に対して過度な恐怖、不安の感情を持つことがあります。また、適切に外部の刺激を取捨選択し、注意を向けたり調整することが難しいために、定型発達の子どもに比べて、過剰に反応をしてしまうことがあります。
その結果、新しい活動を避けるようになってしまったり、多動傾向になったり、パニックになったり、周囲に対する不安感が強くなったりすることもあります。

それらの行動の背景に感覚の偏りがあるかどうかを見極めることは大切なことです。このような刺激に対して、環境を調節したり、適切にコントロールしたりすることができれば、本人の不安やストレスが軽減できるようになります。

※記事中のような行動があったとしても、感覚の特性だけが原因とは限らないので注意が必要です。専門機関で相談されることをおすすめいたします。

イラスト/かなしろにゃんこ。

提供元の記事

提供:

LITALICO発達ナビ

この記事のキーワード