2022年2月17日 06:15
6歳自閉スペクトラム症の息子は「おもちゃは片づけない!」何故?動機づけのヒントは?頑なな心に必要なことはーー児童精神科医 三木先生に聞いてみた!
――なるほど!例えばPはもうすぐ小学校1年生になるので、「1年生になったんだから」という動機づけの仕方も、もしかしたら効果的かもしれません。
三木先生:環境も大きく変わり良いタイミングだと思うので、今から「1年生になったらどんな風にする?」と親子で話し合い本人のモチベーションを上げてみては?気分を上げることができれば理屈が真っ当じゃなくても良いと思います。「小学生は10個しかベッドにおもちゃを置かないんだよ!」などと伝えてもいいかもしれません。良いこだわりに置き換えてくれたら良いのですが…。
また、本人の中にあるこだわりの総量は変わらないと言われているので、いかに害がない社会適応的なものにこだわりの内容を置き換えられるかがポイントですね。
――そうですね!片づけを頑張る理由を与えるのは良いかもしれませんね!
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なぜ片づけたくないのか
三木先生:それから、ベッドに物をたくさんおいて寝るというのは、何かが体に触れてた方が良い場合もあるかもしれません。布団で優しく包み込んであげたりすると落ち着くかもしれませんね。
――たしかにPは狭いところにお気に入りのものをたくさん入れて、感情が不安定になったときなどは、そこで過ごすことで気分を落ち着かせたりしています!もしかしたらベッドにも自分なりに落ち着く空間を作っているのかもしれません。
三木先生:例えば片づけのエリア分けをしてあげるように、ベッドもエリア分けをして「ここからはお母さんのスペースだからはみ出たらおもちゃは片づけるよ」と伝えて、でも自分のスペースなら置いても良いとしていくのも良いかもしれません。あとは少しずつベッドの上のおもちゃを減らしながらもそれは捨てずにとっておいて、ベッドの上ではなく、寝る場所から見えるほかの場所に置き「ほかのおもちゃもPくんのことを見てるよ~」と伝えることでベッドに置かなくても安心につながるかもしれません。――時間はかかるかもしれませんがやってみようと思います!それにしても、そもそもPは何故このように片づけたくないというこだわりがあるのか?単純に片づけが面倒くさいというだけではない理由があるのでしょうか。どうして?と不思議に思うことがあります。
三木先生:やはりPくんはいつもと同じ状況が落ち着くのではないでしょうか?目の前からなくなっても隠れているだけでそこにあるということが理解できる(例:いないいないばあで顔がかくれてもその下に顔があることがわかる)