ギャン泣き経験なし!発達障害で感覚過敏の私が「耳鼻科や歯科が大好き」だったワケ
子ども用の待合室には絵本や児童書がたくさん置いてあって読み放題だし、壁には可愛い動物のお飾りなどがしてある。おもちゃもある。途中で疲れてきて少しぐずることはありましたが、本もあるし隣で親がおしゃべりの相手をしてくれるので、基本的には長い待ち時間も退屈はしませんでした。
お医者さんも看護師さんもみんな優しいし、両親も私が機嫌を損ねて素直に治療を受けなかったら大変だからか、いつもよりも優しかったように思います。
みんなが、私が安心して機嫌よくいられるように扱ってくれる。治療を受ける私がいちばんの主役になるのも心地よかったですね。
「病院は楽しいところ」と思わせられるといいかも
自分に照らして考えてみて、子どもには「病院ではいい思いができる」と感じさせられるとうまくいきやすいのかなと思います。
その子によって興味を持つものや気に入るものは違いますし、感覚過敏の程度も違うので一概には言えませんが、子どもや発達障害児の扱いに配慮のある病院を選ぶこと、また、本人には可愛らしい絵本や楽しいごっこ遊びで「病院では何をするのか」を理解させ、興味を持たせておくことは大事な気がします。
普段通わず、具合が悪いときにだけ行くと、体調の悪さと病院へのイメージが紐づけられてしまう可能性もあるので、もし余裕があれば何もなくとも予防の意味でも定期的に病院に通うことをするのもいいかもしれません。
健康管理のためには病院通いはとても大事。楽しみと余裕を持ってこなせるようになるといいですね。
文/宇樹義子
(監修:鈴木先生より)
一般に顔に直接触れられてしまう歯科や耳鼻科が感覚過敏のお子さんには苦手です。特に音過敏のお子さんには歯科の機械音が大の苦手です。今回は珍しいケースですが、プラス思考で病院通いしていることがすばらしいと思います。さらに、医師、看護師、受付の人とも相性が良かったのだと思います。一つでも嫌なことがあるとそのこだわりやフラッシュバックが続いて通うのが嫌になるケースが多いのです。
機械類があるのを楽しみとし、臭いや味に関しても好きな感覚刺激としてとらえ、病院は苦ではなく楽しいところと考えを転回することも工夫の一つかと思いました。親を含めた周りの人がみんなやさしいとうまくいくのです。病院だけでなく学校もそうありたいものです。