子育て情報『不安症、場面緘黙、強迫性障害などを緩和する「SSRI(フルボキサミン)」って?小児の使用は認められている?効果・効能・副作用なども【医師監修】』

2022年6月26日 14:15

不安症、場面緘黙、強迫性障害などを緩和する「SSRI(フルボキサミン)」って?小児の使用は認められている?効果・効能・副作用なども【医師監修】

SSRIは、セロトニンの再取り込みをしにくくすることで、脳内のセロトニンの量を安定させ、気持ちを穏やかにする働きをします。
SSRIにはいくつかの種類がありますが、本記事ではこだわり行動、うつ、不安障害、強迫性障害などに使われる「フルボキサミン」について見ていきましょう。

SSRI(フルボキサミン)は、日本では「ルボックス」「デプロメール」の商品名で販売されている錠剤です。また、「トーワ」の商品名で、ジェネリック薬も出ています。
いずれも8歳以上の小児の強迫性障害にも使用が認められています。


SSRI(フルボキサミン)の用法・用量は?

SSRI(フルボキサミン)の錠剤には、25mgのもの、50mgのもの、75mgのものの3種があります。

8歳以上の子どもがSSRI(フルボキサミン)を服用する場合は、1日1回、就寝前に25mgの錠剤1錠からスタートします。1週間以上継続したのちに、朝に25mg1錠、就寝前に25mg1錠、合計50mgに増やします。


薬の量は、年齢や症状に応じて医師が判断し、1日合計150mgを超えない範囲で増減します。ただ、増量する場合は、1週間以上の間隔を開け、1回ごとの増量は25mgまでに留めるように推奨されています。
医師は、必要最小限の服用で効果が出るよう、慎重に経過を観察しながら処方量を調節します。自己判断で勝手に薬の量や回数を増やしたり、減らしたりしないことが大事です。


副作用の心配はない?

子どもへのSSRI(フルボキサミン)の投与で最も懸念される副作用は、自殺念慮、自殺企図があらわれる可能性です。24歳以下の患者に投与した場合に、リスクが増加することが報告されています。

子どもがSSRI(フルボキサミン)を使う場合、保護者は自殺念慮や自殺企図があらわれる可能性についてきちんと知っておくことが重要です。そして、担当医と緊密に連絡を取り合いながら、経過を見守ることが大切です。


自殺念慮、自殺企図のほかに、下記のような副作用があらわれることもあります。
・眠気
・吐き気・悪心
・口の渇き
・便秘
・めまい
・ふらつき

また、投薬を急に中止したり、急激に減らしたりすると、頭痛や吐き気、めまい、不安感、不眠、集中力の低下などがあらわれることも報告されています。服用を止めるときにも、徐々に減量していくなど、医師の指導に基づいて慎重に行いましょう。

関連記事
新着子育てまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.