子育て情報『親の正論は響かない?子どもに「学校に行きたくない!」と言われたら。話の聴き方、伝え方のコツ』

2022年9月21日 14:15

親の正論は響かない?子どもに「学校に行きたくない!」と言われたら。話の聴き方、伝え方のコツ

「ずっと、つらかったんだね」「いっぱいガマンしてたんだね」……などと声かけして、ヨシヨシしながら共感してあげると、心が少しだけ軽くなると思います。


否定せずに話を聴けば伝わる親のメッセージ

ここまで、子どもに「行きたくない」と言われたときに、親ができる話の聴き方のコツをお伝えしてきましたが、もしも、子どもの感情が強すぎて親が受け止めきれない場合や、状況が複雑で深刻な場合、親の側が丁寧に話を聴く余裕がない場合などは、遠慮なく「話を聴くプロ」を頼りましょう。
こんなとき、私は主にスクールカウンセラーを活用しましたが、一般のカウンセラーや自治体・大学の相談室など、学校とは無関係の外部の相談機関のほうが話しやすいこともありますし、近頃ではオンライン診療を行う心療内科なども増えているようです。

また、思春期にある子どもは特に、親以外の人にも、いつでも自分で相談できるようにしておくといいでしょう。
無料の電話相談・SNS・掲示板などの相談先をスマホの連絡先やお気に入りに登録したり、相談先カードをさり気なく見える場所に貼っておく……など、子どもが「相談してみようかな」と思ったときに、すぐに自分でアクセスできるように予め備えておくのも、大事なことだと思います。

こうして、親や周りの大人に、子どもが今の自分の気持ちを言葉で表現し、状況を一歩引いて客観的に見ることができると、気持ちが落ち着いて前向きになれる場合もあれば、「やっぱり、どうしても無理」という場合もあると思います。
それでも、否定せずに子どもの話を聴いてあげることで、「私はあなたの味方ですよ」というメッセージが伝わるだけでも充分です。

親も子も、お互いに人間なんですから、ちょっと疲れちゃったり、あんまり前向きになれない日があるのは当たり前です。

それでも、おうちの人が自分の話に耳を傾け、気持ちに寄り添って、どんなときも味方でいてくれるという安心感があれば、学校に行けても行けなくても、その子どもはきっと大丈夫です。

文:大場美鈴(楽々かあさん)

(監修:井上先生より)
「学校に行きたくない」と言われたときに、まずその気持ちを受け止め、その理由に耳を傾けていくということはとても大事なことですね。長期的な視点で見ると、その日学校に行くか/行かないかという問題よりも、「困難なときに誰かに相談できる」、ということの方が大事になってくるかもしれません。

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