子育て情報『PTSDと発達障害の違いは?ADHDとの類似点、自閉スペクトラム症(ASD)とトラウマの関係やPTSD予防策をマンガで解説【医師監修】』

2022年12月28日 12:15

PTSDと発達障害の違いは?ADHDとの類似点、自閉スペクトラム症(ASD)とトラウマの関係やPTSD予防策をマンガで解説【医師監修】

と呼ばれる症状が自閉スペクトラム症のある子どもに多くみられます。タイムスリップ現象とは過去の楽しかったことやつらかった出来事を突然思い出す症状です。この現象が起こりやすいという面から、ASDのある子どもは、(楽しい記憶のみでなく)過去にいじめや暴力を受けたときのつらい記憶について急に思い出し、まるで今その経験をしているかのように振る舞ってしまうことがあります。
自閉スペクトラム症のある子どもが、フラッシュバックまたはネガティブな記憶のタイムスリップ現象に関して抱えている問題には、

・トラウマになるような経験をしやすい
・自分の身体に起こっていることを説明することが難しい
・気持ちの切り替えやコントロールが難しい

といったことが要因として挙げられます。

自閉スペクトラム症のある子どもは、定型発達の子どもに比べるとストレスを感じやすい環境で生活していることが多くあります。
感覚過敏のある子どもにとっては、普段の教室にいるだけでもストレスがたまっていくことが珍しくありません。

また、うまく友人との関係性が構築できないという苦痛や、安心できるルーティンが崩される苦痛を受けやすいことなども挙げられます。

自閉スペクトラム症のある子どもにとって、自分の身体で起きていることを正確に周囲に伝えることは困難を伴うことが多いです。
子どもからのSOSがなく、親や学校の先生であっても、子どもがタイムスリップ現象で困っていることに気づけないことがあります。

過去にいじめられたり、人間関係でうまくいかなかったりしたことを克服したように見えても、子どもが未だにその経験によって苦しんでいることもあります。

自閉スペクトラム症のある子どもはパニックや癇癪、フリーズ(どうすればいいのか混乱してしまい、体と思考が凍りつく)を起こしやすかったり、気持ちの切り替えがうまくいかない傾向にあります。自閉スペクトラム症のある子どもが次のような行動をとったときには、トラウマが関連している可能性があるので、子どもに最近なにかあったか聞いてみるといいでしょう。

・新たに、攻撃的・破壊的な行動をするようになったとき
・夜、寝られなくなるなどの身体に変化が起きたとき
・社会性、コミュニケーションにおいて、症状が悪化したとき
・常同行動が増えたとき

常同行動とは、手をひらひらしたり、体を揺らしたり、奇声を上げるなど、一見無目的に同じ行動を繰り返すことです。

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