2023年1月15日 14:15
自閉症息子、爆笑してたのに「全然楽しくなかった」!?外出が「嫌な出来事」として上書きされそうになったワケ【専門家のASD児お出かけアドバイスも】
そして長い時間の移動も頑張ってくれて疲れていることも分かっているのですが、ミミとの距離をとても遠く感じてしまいました。親子だけど私は私でミミはミミ。別の人間なんだな…とすこし物悲しい気持ちになりました。
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帰宅後、早速ゲームで遊ぶミミ。仕方なく普段より長い時間OKにしたら機嫌も直ったようです。そして数日たったある日…雑談の中でお笑いライブ中のネタをミミが言ってきました!それ、ライブのネタだよね?と聞くと「うん、ちょっと楽しいところもあったよ」と。
私はホッとしました。少しでも楽しかった記憶が残っていて良かった…。
でも次に何かに誘うときには事前準備をしっかりして、ミミの気持ちと時間を大事にしようと思った出来事でした。
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執筆/taeko
(監修:初川先生より)
お笑いライブに親子で行ったエピソードをありがとうございます。楽しい時間を過ごしていたはずなのに、ちょっとしたこと(本人にとっては重大なことですが)で、一気に「楽しくなかった」と語られる出来事、多くの保護者の方には思い当たる節があるのではないでしょうか。
ミミくんはASDがあるので、taekoさんのほうで、移動中やライブ中もミミくんの「体力ゲージ」、つまりコンディションを細やかに観察されていますね。これはとても大事なことです。楽しいイベント(お笑いライブ)だからこそ、移動の多少の困難もライブ中の疲れも我慢できる…大人だからこそできる芸当で、子どもの場合、特に発達的な特性の強いお子さんの場合は特に、コンディションによって「楽しさ」が左右されます。楽しいこともつらいことになってしまう可能性もあるので、様子の変化は気を配っておきたいですね。
さて、ミミくんは休日のルーティン的なお楽しみのゲームができないことで一気に悲しくなってしまいました。
今まで楽しく過ごしていたとしても、注意が「ゲームができない」に向くと、オセロで一気に白黒反転するかの如く、「全部楽しくなかった」と捉えてしまいます。これは実際の楽しさがどうであったかというよりも、現在の「ゲームできない」という出来事についての悲しさの度合いだと理解しましょう。楽しみにしていたライブ、ライブ中も笑っていたなどの実際のミミくんの様子や事実がどうであるかは本人には今は重要事項として捉えられず、今の今は「ゲームできない」