子育て情報『自閉症娘の感じてる世界って?オンライン疑似体験で感じた知識とは違う「リアル」。もっと早く受ければよかったと後悔も』

2023年2月13日 06:15

自閉症娘の感じてる世界って?オンライン疑似体験で感じた知識とは違う「リアル」。もっと早く受ければよかったと後悔も


ほかにもさまざまな疑似体験のプログラムが

プログラムの中には事前に用意した紙やペンを使ったシングルフォーカスの疑似体験や、ダウン症の疑似体験などもありました。やはりこれらも書籍などで得る知識では分からないリアルさがありました。“リモート”なのに“リアル”というと変かもしれませんが、本当にそうなのです。

さすがに嗅覚の体験はできませんが、聴覚や視覚の体験はイヤホンやパソコン画面を使うことでむしろ感覚が強調されて分かりやすいのではないかという気もしました。

コロナ禍でも疑似体験ができるように主催者がリモートでの体験方法を思考錯誤し、日々アップデートしている様子も伝わってきました。


遊び心で元気に

疑似体験では一人の講師が講演をするわけではありません。主催者のキャラバン隊Windsの隊員(?)がそれぞれの疑似体験コーナーを受け持ち、話をします。障害についての一般的な説明だけではなく、経験をもとにしたリアルな話もありました。
と同時に、メンバーに障害児の親が含まれているからこその熱い思いもひしひしと伝わってきました。

“当事者の気持ちを汲み取ることや本人の意思を置いてきぼりにしないようにすることってとても大切!”と実感しつつ、私は真剣な中にも遊び心を忘れないキャラバン隊から元気(パワー)をもらったような気がしました。


もっと早く体験していたなら…

療育を受けたり、情報を集めたりして子どもへの対処法を多少は分かっていたつもりでいた私。でも、もっと早くにこの疑似体験を受けることができていたら、子どもへの対応はきっと違っていたでしょう。

子どもがパニックになる気持ちが分かれば親のイライラは減るし、効果的な声掛けや学習の進め方が分かっていれば親子がお互いにつらい思いをしないですんだはずです。

過去に戻ることはできません。

それでも、遅ればせながらも疑似体験を通じて自閉スペクトラム症のある娘が見える世界、感じる世界をより感覚的に理解し、イメージしやすくなったことは確かです。障害への理解が進んでお互い身構えることが減れば、みんなで笑顔になれる日が来そう。
そんな前向きな気持ちになった疑似体験でした。

執筆/荒木まち子

(監修:藤井先生より)
疑似体験を通じて、娘さんが感じる世界をより理解しやすくなったのですね。本には、感覚過敏、感覚鈍麻などの文字は書かれていますが、疑似とはいえ体験することで、少し理解がしやすくなりますね。

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