何をどう伝えよう?言葉の理解面での壁。とりあえず育児書通りにやってみたけれど…
2歳前後になると意識し始める人も多いトイレトレーニング(トイトレ)。わが家でも、ASDのある息子が2歳を過ぎた春、トイトレを始めようと重い腰を上げました。
当時の息子の発語は喃語混じりの単語のみ…トイレについての理解は、絵本などから"トイレ"という名称は知っているという程度でした。ちなみに排尿を伝えてきたことは一度もなし。(今なら"また時期じゃない"と延期一択ですが、第一子で気合いが入ってました。笑)そこでまずぶつかったのが「尿意」の壁でした。感覚という抽象的なことをどう教えたらいいのか…膀胱のあたりを押さえてみたり、自分のトイレ姿を見せてみたり(恥)試行錯誤する日々…。
しかし言葉の理解もゆっくりな息子にはどうにも伝わらず、むしろトイレに興味を持ってもらうために置いた絵本やご褒美シール、トイレの玩具が注意力散漫な息子にとって逆効果となるのでした…。

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「焦らずに個々のペースに合わせよう」頭では分かっているはずなのに、娘も目が離せなくて段々と余裕がなくなり…
息子のトイトレに試行錯誤していたころ、娘は1歳を迎えました。後々分かったことですが、娘はADHDと診断されています。息子のトイトレに専念したくても、多動な娘が後ろで何をしているか気が気でならない場面がたくさん出てきました。

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それでも息子はトイレに誘えば一応大人しく座ってくれていたため、タイミングさえ合えばきっと成功すると期待してしまっていたのです。
そしてその期待はいつのまにか、一向に進まないトイトレへの焦りとイライラに変化していきました。
当時の私は、午前中は息子の療育の母子通園クラスに通い、クタクタで帰ってきてから子ども2人の食事の用意・食事介助、そして午前中にできなかった家事をこなしながらトイレ誘導…。息子のトイレに集中したいたった2、3分ですらじっとしていられない娘に、次第に気持ちに余裕はなくなっていきました。

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一体誰のためのトイトレなのか…。息子のためであるはずのトイトレは、保護者である私が「おむつを外せない」という後ろめたい気持ちをなくしたいがためのトイトレになってしまっていました。これではダメだとトイトレは一旦お休みすることにしました。