子育て情報『当事者の声を聴く、追体験できる夏のおすすめ5冊一一芥川賞受賞『ハンチバック』や細川貂々さんのコミックエッセイ、感覚過敏と鈍麻の中学生の物語、DCDやアクティブ・ラーニングをご紹介!』

2023年8月14日 14:15

当事者の声を聴く、追体験できる夏のおすすめ5冊一一芥川賞受賞『ハンチバック』や細川貂々さんのコミックエッセイ、感覚過敏と鈍麻の中学生の物語、DCDやアクティブ・ラーニングをご紹介!

2人の学校生活を中心とした日常を読み進めながら、感覚過敏や感覚鈍麻がある人が、どのようなことに困り、悩みや葛藤を抱えて生きているかを追体験することができます。

本書は、同様の感覚を体験しているが自覚することが難しい当事者の方や、保護者や支援者など、「どうして困っているのか」が分からないと感じている人たちの理解を助け、さらに、専門家へ相談する勇気を持つきっかけとなるのではないでしょうか。


第169回芥川賞受賞の話題作!重度障害の当事者として描くーー『ハンチバック』

歴史ある文学賞のひとつ、第128回文學界新人賞、第169回芥川賞を立て続けに受賞した話題作「ハンチバック」。重度の障害がある主人公の女性が、グループホームの一室からあらゆる言葉を送り出すさまを、ユーモアを交えながらも鋭い言葉で描く純文学作品です。

作者の市川沙央さんは1979年生まれの43歳。筋力などが低下する筋疾患の「先天性ミオパチー」という難病を患い、中学2年生から人工呼吸器、電動車いすを利用して生活しています。
同作の主人公は、市川さんと同じ疾患の40代重度障害者。亡き両親が終の住み処として遺したグループホームの10畳ほどの部屋から有名私立大学の通信課程に通いながら、Webライターとして在宅で記事を書き、日々を過ごしています。


重度の障害がある人の生活や心情の一つひとつが丁寧にかつ克明に描写されているのも特徴。当事者だからこそつづることができる切実なリアリティを、フィクションのなかに感じ得ずにはいられません。また物語の中では、市川さん自身の経験から、障害がある人の読書のしづらさも描き、定型発達中心の暮らしへの鋭い指摘も。障害があってもなくても、欲求を持つこと、そしてそれを満たしたいと思うことは当たり前であるということを、熱量高く描かれた作品です。


大人になり発達障害と分かったベストセラー作家のコミックエッセイーー『凸凹あるかな?わたし、発達障害と生きてきました』

本書は、『ツレがウツになりまして』でベストセラー作家となった漫画家・イラストレーターの細川貂々さんが、48歳の時に発達障害の診断を受けたことをきっかけに、自身の子ども時代から振り返って描いたコミックエッセイです。

1969年生まれで現在53歳の貂々さんは「発達障害」という概念がまだ社会に浸透していなかった頃に子ども時代を生きてきました。

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