2023年9月20日 06:15
「優秀な怠け者」と言われた発達凸凹長女。不注意で入選作品焼失、スケジュール管理ができず運転免許取得に10年…問題解決のためにした4つの工夫
アメリカは日本より運転免許が取りやすいと言われていたので、自転車に乗れなかったニャーイでもなんとかなるのでは、と私は気楽に考えていました。
ところが、私の楽観的な予想は外れ、ニャーイはアメリカ滞在中に運転免許が取れませんでした。
外国人であるニャーイのために、免許取得を手伝おうとしてくれた人たちがいたそうなのですが、彼らが怒って帰ってしまう事態が続出したからのようです。でも、本人からの説明ではなぜうまくいかないかという理由がよく分かりませんでした。
その後、帰国したニャーイは地元で自動車教習所に通いましたが、なんと免許取得にのべ10年もかかってしまいました。
2回の講習期限切れののち、3回目にやっと取得できました。
技能テストや試験ではパスできるのですが、有効期限内に受講したり受験したりするスケジュール管理が恐ろしいほど不器用だったのです。
特性に気づき工夫の習慣化で問題解決へ向かう
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Upload By ラクマ/ワッシーナ/ニャーイ
学生時代のニャーイをふりかえると実行機能がうまく働いていないことがよく分かります。やるべきことは分かっていても、締め切りから逆算して予定を立てることや、日々の優先順位の立て方がうまく機能していないのです。
ニャーイ自身もその後、さまざまな工夫を行ううちに、次第にそのことをよく分かるようになってきて、現在は住まいの中で4つの工夫をしています。
①玄関先に貴重品入れを用意する
鍵や財布など、外出先でないと困る貴重品などの置き場を備えています。
②カレンダーに予定を記入
玄関先に月ごとのカレンダーを配置し、日々の空欄に予定を書き込んでいます。カレンダーを見た家族が予定に気づいて知らせる効果もあります。
③リマインダー係を決める
家族の中に声かけ係を作り、予定が近づいたら声かけをしてもらっています。
④毎週ふりかえりを行う
以上のことを定期的にチェックするために、毎週末に同じ人と同じ時間でふりかえりを行なっています。
これだけ周到な工夫をしても、忘れ物は消えません。
小さな忘れ物やトラブルはたびたび起こります。トラブルを楽しめる心の余裕が一番大切なのかもしれませんね。
執筆/ラクマ/ワッシーナ/ニャーイ
(監修:新美先生より)
娘さんの貴重な体験を聞かせてくださりありがとうございます。
ニャーイさん、高校卒業後米国留学されるような実力を持ちながら、持ち物やスケジュール管理などに致命的な困難さをあわせもつ凸凹の様子がとても分かりやすく伝わってきました。