2023年10月12日 06:15
発語にこだわる母へ、医師のアドバイスは?自閉症息子に初めて「おかあさん」と呼ばれた日
まずはお子さんとのやり取りを増やしましょう」と言われました。
発語ばかりを気にしていた私はすぐに言語聴覚士に診てもらえると思っていましたが、担当の小児科医から「言語聴覚士は訓練をするので、ある程度言われている指示に従えるようになってから。まちゃくんはまだその段階に来ていません」と言われてしまいました。
焦る気持ちを抑えつつとにかくあちこちに通わせる日々
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まちゃは家では温厚だったので、私は発語が極端に少ないことばかりを気にしていました。そして、まちゃを発達センターで行われている隔週の小集団での療育に通わせることにしました。さらに、これより少し前から週2~3回、地域の預け合いのサークルにも通っていました。
どちらも朝の会で名前を呼ばれて返事をしたり、絵本を読んでもらったりしましたが、返事もできず切り替えも下手、お友達との順番も待てない……家とは違うまちゃの様子を見るのはつらかったです。でも体を動かすことも手遊びも歌も大好きだったまちゃは、どちらにも行き渋ることなく意欲的に通ってくれました。
そして、3ヶ月に1度の臨床心理士のカウンセリングでは「順番も待てるようになってきてきましたね。早く療育を進めて良かったです」と、次第に言ってもらえるようになりました。
そして、3歳5ヶ月になった頃、やっと念願の言語聴覚士に診てもらえることになりました。
ずっと疑問に感じていた「『おかあさん』より『ママ』のほうが言いやすいのではないか」という質問もやっとできました。まちゃの反応を報告したら「まちゃくんは多分『おかあさん』で認識しているので、このままでいきましょう」と言われました。他にも、たくさんの疑問に答えていただくことができました。
そして、「お風呂から出るときにお母さんを呼ぶことはとても良いです。言えばお母さんは必ずお風呂に来てくれる、と覚えられるといいですね」とアドバイスをもらいました。
現在8歳のまちゃ
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結局まちゃがお風呂場からお父さんに促されて「おかーさん!」と私を呼ぶことができたのは3歳7ヶ月でした。そして、それから1ヶ月後には促されなくても呼べるようになりました。発語が出ても消えることが多いまちゃにとって、これはとても珍しいことでした。それにこの頃は、お風呂以外の場面では全く私を呼ぶことはなかったので、やはりこの方法はまちゃにはとても合っていたんだと思います。