子育て情報『発語にこだわる母へ、医師のアドバイスは?自閉症息子に初めて「おかあさん」と呼ばれた日』

2023年10月12日 06:15

発語にこだわる母へ、医師のアドバイスは?自閉症息子に初めて「おかあさん」と呼ばれた日

親を呼ぶことは、定型発達の子どもにとっては何でもないことかもしれません。でも、話すことが難しいまちゃは、いろいろなことが揃わないと言葉は出てこないのだと思います。
その後、お風呂以外でもたまに「おかーさん」と言うことは出てきましたが、壁のほうを向いて言っていたりして私を呼んでいる感じはしませんでした。でも、入浴後だけはしっかりと呼べていました。

8歳になった今は、お風呂の後は脱衣所から「おかあさん!」としっかり大きな声で呼んでくれています。私が行くと今度は「おかあさん、拭いて」とタオルを渡してきます。「もう大きいのだからそろそろ自分で体を拭いてほしい」とも思うのですが、こんなにしっかりと大きな声で私を呼んで要求を伝えてくれることは8歳になった今もお風呂以外の場面ではほぼないので、まだしばらくは続けようと思っています。

執筆/カタバミ

(監修:室伏先生より)
お風呂からあがるときに「おかあさん」と呼ぶことを覚えてもらう方法、本当にすばらしいですね!共有くださり、ありがとうございます。

自閉スペクトラム症のお子さんに対する療育では、まず人との関わりが楽しい、コミュニケーションが必要だと思ってもらうことが最も重要です。そのため、まだ発語の乏しいお子さんの場合には、言葉を覚えさせるための言語療法ではなく、大人と一対一で関わり合いながら身体を動かしたり、ふれあい遊びをしたりといった作業療法などを先に行うことも多くあります。
言語療法を行う場合にも、言葉だけに固執せず、一緒に遊びを楽しむ、ジェスチャーでもいいから要求を促すなどの訓練を行います。集中力が高く、一人遊びが上手な自閉スペクトラム症のお子さんも多いですが、ご家族が一緒に遊んでいただく際に、視界に入り込むようにしながらオノマトペ(例えば電車遊びなら、「ガタンゴトン」のような擬音語を使うなど)を交えてお子さんのしていることを実況中継する方法や、カタバミさんもおっしゃってくださっていた「もう一回」を促す遊び方なども有効とされています。(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。

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