子育て情報『情報過多時代の発達障害子育て、悩める保護者の支えにーー多職種連携に取り組む本田真美医師インタビュー』

2024年1月12日 14:15

情報過多時代の発達障害子育て、悩める保護者の支えにーー多職種連携に取り組む本田真美医師インタビュー


「経過観察」ではなく具体的なアドバイスを!多職種連携の現場から

26年以上、小児科医としてお子さんたちを診てきた本田真美(ほんだまなみ)先生。医療はもちろん、教育や福祉・行政などのさまざまな分野の専門家が互いに協力し合う多職種連携の推進を目指し、クリニックの院長として、「日本小児診療多職種研究会」の理事として取り組まれています。

――2016年に開院された「みくりキッズくりにっく(東京都世田谷区)」では、まさに多職種連携を実践されていますね。

本田先生:そうですね。「子どもの専門家集団」を掲げ、医師と看護師、事務のほか、保健師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、公認心理師、保育士、幼稚園教諭、音楽療法士、管理栄養士、児童支援員という計13職種、70人以上の専門家 が在籍しています。

――発達・小児神経外来とは別に、「発達サポート外来」を設置されていますが、どのような診療をされているのでしょうか。

本田先生:専門の療法士が、心理療法、理学療法、作業療法、言語療法の面からアセスメントを行い、お子さんに合わせたプログラムを提供しています。発達障害や脳性まひ、染色体異常などのお子さんが多いですね。
毎月1日~5日に翌月の初診予約を受け付けていて月に30人ほどの初診のお子さんを診ていますが、希望者はその4~5倍もいるのが現状です。

私たちは、お子さんや保護者の方の困りごとに対して「もう少し様子を見ましょう」という経過観察ではなく、具体的で分かりやすいアドバイスをすること、保護者の方がご家庭で安心してお子さんに向き合えるようサポートすることを心がけています。

よく、個性か障害か……という話がありますが、キーワードになるのが社会適応力だと思います。となると、医療だけでは限界があって、発達が気になるお子さんやその家族を支えるのは、「医療」「教育」「福祉・行政」のトライアングルだということです。診断がついたり、薬を処方されたりすれば解決するわけではないということですね。だから私は、医療での多職種連携はもちろんのこと、担当領域に縛られることなく「さまざまな分野の専門家が互いに協力し合うこと」を目指しているのです。

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情報過多で保護者の方が大変な時代だからこそ

――日々、発達が気になるお子さんの保護者の方から話を聞いていて、どのようなことを感じられていますか。

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