子育て情報『抜毛症の原因、治療法は?発達障害や強迫性障害などと関連はある?【医師監修】』

抜毛症の原因、治療法は?発達障害や強迫性障害などと関連はある?【医師監修】

「家の鍵を閉めたか不安で、何回も家に戻って確かめる」などがよく見られます。

抜毛症自体は強迫観念によって起こるわけではありません。つまり、抜毛症と強迫性障害には直接のつながりはないといえます。

しかし、強迫性障害の方が強い不安を感じているときは強迫行動とは別に、感情を落ち着かせるために身体の一部を触ったり毛をいじったりすることがあるかもしれません。それがそのうち毛を抜くという行為につながっていくことも考えられます。

https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/heart/yk-014.html
参考:強迫症 / 強迫性障害|e-ヘルスネット


まとめ

抜毛症とは、ストレスなどの感情を和らげるためや刺激を求めるために、繰り返し自らの毛を引き抜く精神疾患の一つです。抜く場所は髪や眉などが多いといわれていますが、全身の毛が対象となることもあり、本人がやめようと思ってもなかなかコントロールできません。

毛が抜けた容姿や自らの行為自体に悩んで外に出ることを避けるようになることもあり、多くの場合は抑うつ状態も経験しているといわれています。
抜毛症は薬物療法と認知行動療法で軽減させることができるため、気になる症状があれば大人であれば精神科や心療内科、子どもの場合はかかりつけの小児科などに相談するようにしましょう。

(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)

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