ADHD息子、暴れて小学校から強制帰宅。教育委員会は「受け入れ先がない」息子の居場所はどこにもないの?【読者体験談】
と不安げに、でも期待をもったまなざしで先生を見つめていました。
学校に毎日行くなんて許可をとるまでもなく当たり前のことなのに、来て良いのか確認をするほど不安になっている様子に、親として涙が出そうになりました。先生は「そうだよ!毎日来るんだよ。来週からは給食も食べるよ。スクールバスにも乗ってくるんだよ!早起き頑張るんだよ」と温かい声がけをしてくださいました。
そして5年生の10月、ようやく特別支援学校での生活がスタートしたのです。
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「学年で1番楽しそうにしていますよ」ついに見つけられた息子の居場所
転校後は不適応行動も癇癪もほとんどなく、楽しく通えるようになって、まるで夢のようです。
学校も癇癪を起したら帰宅なんてことはもちろんないですし、そもそもそうならないような環境作りがなされています。不安になった時や疲れた時、イライラした時にどう気持ちを表現するかといった練習をしているのですが、少しずつできるようにもなってきました。学校のお友達のことを細かく報告してきたり、みんなで取り組む体育のダンスや音楽の演奏が楽しいということも口にします。
担任の先生との面談では、「学年で1番楽しそうにしていますよ。居場所ができて、自分が求められている、大切にされているというのを感じていると思います」とも言われました。学年の先生方がチームとなって支えてくれています。
ぐっと落ち着いた息子を見て、医師が言っていた「環境設定の大切さ」とはこういうことかということを実感しています。
小学生の大切な時期に、集団に関われなかった息子ですが、現在人との関りを増やし大きく成長中です。
もともと人が大好きな性格を生かして、得意なところをたくさんのばしていってほしいと思います。
特別支援学校に転校してから「みんな仲間」という意識が生まれています。そのような経験をいかし、人を大切にするという気持ちが育っていってほしいです。でも、一歩一歩ゆっくり元気に成長してほしい……それに尽きるかもしれません。イラスト/まる
エピソード参考/お気楽ママ
(監修:初川先生より)
通常級で入学し、特別支援学級に移ったものの癇癪が続き、安定した登校が叶わず、特別支援学校に移ってようやく“居場所”と感じられるようになられたエピソードをありがとうございます。
お子さんの障害や特性によって、環境になじみにくい、安心感を得づらい面はあるのかもしれません。