不器用な自閉症息子、運動会のダンスで自信喪失。1年後、年長で自ら編み出したスキルが秀逸すぎて…!?
仕事先からの電話だから仕方ない仕方ない。
ダンスが終わり肩の荷が下りたスバルは楽しそうにほかの競技に参加してました。スバル的には楽しく運動会を終える事ができたようで、私も安心しました。
小学生の現在
小学2年生でケンケンができるようになり、全身運動でも微細運動でも、できる事がグンと増えました。しかし年齢が上がるにつれて求められることも難しくなるので、今でも「スーパー不器用BOY」のままです。運動会のダンスは未だに下半身の動きを切り捨て上半身の動きだけで集団に紛れています。
日常の中でぶつかる「努力しても今すぐにはできない事」は便利な道具とアイディアと人の優しさで乗り切りっています。「ぼくはこれが難しいのでこうして良いですか?」と自らのアイディアを提案する姿を見るとあの年長の運動会を思い出します。
おそらくあれがスバルが一番最初に自ら考えて実行した「スーパー不器用BOYが乗り切るためのアイディア」だったのだと思います。
執筆/星あかり
(監修:新美先生より)
からだの動かし方の不器用さがある方の、運動会のダンスとの変化について詳しく聞かせてくれてありがとうございます。後半の、ダンスが苦手な場面で「仕事先から電話がかかってくる」という想定外の必殺技を繰り広げられた時は、思わず声をあげて笑ってしまいました。すごい対処スキル!!!!!こんなすてきなアイデアを思いつくなら、なんでも乗り越えていけそうです。
DCD(発達性協調運動症)のお子さんにとっては、日常の体育や運動会の競技など、みんなで同じ事を揃ってやると、苦手さに直面することになります。いくら先生が「自分なりでいいよ」と言われても、本人的にはできない自分に直面して傷つくものです。星さんのように、「運動会休んでもいいよ!」というスタンスも全然ありだし、体育は別メニューでやるというのもありなのですが、自分だけがほかの子とは違う行動をとることも、なかなかハードルが高いものです。
できれば、周りも完璧にし過ぎない(運動会で完成度を高くするために厳しく練習しすぎない。
その場でできるスポーツお楽しみ会ぐらいのスタンスにする)、複数のメニューが誰でも選べるようにするみたいな、ユニバーサルな支援があったらいいのかもしれませんが、学校の方針もあります。
「ぼくはこれが難しいのでこうして良いですか?」と自らのアイデアを提案できるというのは本当に素晴らしいです。