子どもの声に徹底的に耳を傾け未来をつくる。前例が無いからこそやってみる精神の、宮城県の新しい教育
を新たに掲げ、ICTを活用した学力向上対策などさまざまな施策においてデジタルを積極的に活用していく姿勢を打ち出しています。
子どもたちが主体的に学び、教員がやりがいを持って働ける環境づくりの視点を念頭に置きながら、持続可能な学校教育を推進していきます。
ーーどのように策定を進められていったのでしょうか。
とにかく、子どもたちの声を直接聞くことを大切にしました。県内5ヶ所で、中高生にも参加してもらって意見を伺い、どんな学校にしたいか、学校生活に何を期待するかなど、自分たちの思いを自分たちの言葉で話してもらいました。
そんな子どもたちの声を聞いて、意見交換会に参加した職員たちも目がウルウルしてきて、開催して非常に良かったと思っています。ほかにも子どもたちへのアンケート調査を大規模に行いました。そこで見えてきた生の声が今の我々にとって宝物になっていて、しっかり噛み締めながら共に目指す教育の姿を必ず実現していきたいと思っています。
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ーー「第2期宮城県教育振興基本計画(改訂版)」の中で11の施策を掲げていらっしゃるとのことですが、その中でも自立と社会参加に繋げる、「共に学ぶ教育推進モデル事業」について伺わせてください。
小中学校の通常の学級の中で、特別支援学級に在籍する子どもが障害のない子どもたちとどうやって共に学んでいくかを考えています。それは学校だけでなく、外部の専門家ですとか、地域の方々にも協力をいただきながら、障害のある児童生徒が集団の中で、自分を生かすことができる学習環境の整備を進めてきました。
ユニバーサルデザインの考え方を授業に取り入れるということで、軸は障害のある子どもたちに対する支援なのですが、結果それがほかの子どもたちにもとっても分かりやすい授業になるという成果も出ています。ーーそんな宮城県は、弊社LITALICOと包括連携協定を結んでから約1年が経過しました。
LITALICO教育ソフトを導入して、例えば生徒の実態を入力すると、適切な教材が紹介されるとか、一人ひとりに応じた教材を探すためのツールとして非常に有効だったという声があります。
また若手教員も増えていて、特別支援教育に携わった経験のない教員もいるので、支援のスタートを切る上でこのツールが非常に役に立ったという声も聞いています。
あとは家庭と学校で同じ教材を使って支援することができるということで、学校と家庭の両輪で支援を行えることも良い点ですね。