高3自閉症息子が「勉強ハイ」で12時間没頭!?「受験のための勉強はしたくない」と言っていたけれど…
私が「どうしてそんなことをしているの?」と聞いても、彼自身もよく分からない様子で、「なんだか楽しくて」とツヤツヤした笑顔で答えるのでした。
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そんな日々が続き、3年の秋になった頃、文法やリーディングなどの英検のためのテスト勉強が始まりました。英単語だけは喜々として覚えていたタケルでしたが、英検対策は彼にとってあまり楽しくない勉強だったようです。そのせいか、夏のような勉強ハイの状態は次第に治まりました
今では、息子も「あの時はちょっとおかしかったね」と振り返っています。ASD(自閉スペクトラム症)の特性として、興味があることにはとことん没頭する一方で、そうでないことには全く関心を持たないことがよくあります。息子の場合は、受験期の周囲が勉強していることを奨励する空気の中で「覚える」ということに夢中になりすぎたのかもしれません。
執筆/寺島ヒロ
(監修:森先生より)
寺島ヒロさん、お子さんの勉強法についての体験談をありがとうございます。タケル君は、「興味のあることはとことん極める」タイプなのですね。
「好きこそ物の上手なれ」という言葉に表れるように、人は自分の興味があるものについては勉強も苦にならないものですが、発達障害の傾向のある方は本当に疲れを知らないかのように没頭してしまうことがあります。なんにしても受験勉強などで必要な勉強と興味の方向がマッチすると良い結果に結び付きやすいのです。お子さんの興味がどんなところにあるのかをよく見てあげて、好きなことを応援してあげるようにしましょう。そうすると、お子さんの学習への意欲が高まって、そのうちに苦手なものにも手を伸ばせるようになるのです。ただし、没頭しすぎて自分でも気づかぬうちにエネルギー切れを起こしてしまうと大変なので、あまりに集中して休憩を忘れていたら、「もう夜だし休んだら?」と声をかけてみるといいかもしれません。
これからもタケル君が自分の好きなことを追求していけるよう、応援しております。https://h-navi.jp/column/article/35030264
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コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」