「叱りたくないけど、叱るしかない…」苦悩した発達障害息子への関わり。児童相談所の介入がわが家の転機に
道路に飛び出す、物を壊す…強く叱ることで命を守ろうとしていた幼少期

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タクが発達障害の診断を受けたのは小学校1年生の終わり頃のことで、それまでは落ち着きがなくてトラブルが多いのはしつけの至らなさが原因だと思っていました。物心がつく頃から、考えるよりも体が先に動いてしまうタクは、周りの同世代のお子さんよりも手がかかることが多くて、発達に違和感をおぼえていました。
ですが、3歳児健診の際に相談しても保健師さんに「考えすぎですよ」と言われ、発達障害の可能性を消してしまいました。幼稚園では集団行動に参加できずに先生に負担をかけることが心苦しくて、常に申し訳ない気持ちでいました。公園に遊びに行った時には、知らない子のおもちゃや三輪車を勝手に使おうとするのでタクを連れて歩くことに負担を感じていた時期もありました。
何度も何度も目を見ながら注意したり語りかけたり、遊びに行く前にお約束をしたりと接し方を試していたけれど、毎回のようにトラブルを起こしてしまう……。そのうち私は、親としての無力感やイライラが募っていきだんだん叱り方がきつくなっていきました。
特に急に走り出す癖には困らせられました。気になるものがあると周りが見えなくなって走り出してしまうので、道路を歩く際は気が抜けませんでした。何度言葉で説明してもなかなか変わらないので、命に関わるような危険な行動をした際は強く叱るようになりました。
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それでも、なかなかタクの行動は変わりませんでした。周りに迷惑をかけているのが親としてとても腹立たしかったです。このままだとタクは皆から嫌われてしまうかもしれない……!という心配がどんどん大きくなっていきました。根気強く注意していた私でしたが、周りから見たらタクは「問題がある」と思われるようになっていました。
パパも積極的にタクの育児に関わってくれていましたが、どうしてもパパが叱ると「私が」ストレスを感じてしまっていました。私の連れ子であるタクをパパが叱ることに、何故か嫌悪感が湧いてくるのです。叱ってくれてありがたい気持ちと同時に、私の子を叱らないで!という理不尽な怒りが湧いてきていました。とても身勝手な考えではありましたが、可愛いわが子を自分以外の人に叱られたくない!という気持ちから、私一人で背負う!という考えになっていきました。