子育て情報『有名な星付きレストランで「食育」! 美食の国・フランスの仰天教育プラン』

有名な星付きレストランで「食育」! 美食の国・フランスの仰天教育プラン

ここでは、ベネッセが2008年に現地で調査した授業内容の一例をご紹介します。8歳~10歳、180人の小学生を対象とした味覚授業は非常に興味深い内容です。

まず、子どもたちに五感について説明したあと、さまざまな感覚機能を言語で表現できるように促します。具体的には、以下のような方法で学びます。
・匂いを嗅ぎ分け、なんの匂いに似ているか言葉で伝える
・何枚かの違う布を触らせた感触を言語で表現させる
・料理や飲み物の感触(ねっとりしている、サラサラしている、バリバリしている、など)を表現させる

フランスでは自分の思っていることを論理的に、相手にわかるように表現することを小学校から徹底して教育されます。それは食育の一環である味覚教育でも同じです。子どもたちが“味覚の言語化”を学ぶことは、味覚をより研ぎ澄ます効果があり、その鋭敏になった味覚が言語表現をより豊かにする、という感覚と言語との相互作用効果が期待できるといいます。

さらにもうひとつ。
味覚を言語化できるようになることで思わぬ利点も生まれます。それは「食わず嫌い」が減るということ。見ただけではその味が想像しにくい食べ物への抵抗感は、未知のものに対する恐怖と似ています。その恐怖を払拭するには、言語表現を介した想像力が有効です。自らの想像力により先入観を取り払い、新しいものや知らないものにも挑戦してみようというチャレンジ精神が芽生えるのです。

有名な星付きレストランで「食育」! 美食の国・フランスの仰天教育プラン


より実戦的な栄養教育を取り入れる効果とは

同じくベネッセが現地調査した『栄養教育』では、どのような授業が行われているのでしょう。ここでご紹介する実例は、9歳の小学生24名を対象としたもの。まず、子どもたちには昼食前にメニューを渡し、「栄養アドバイスマシーン」という機械で食べたいものを選ぶように促します。


フランス料理らしく前菜→メイン料理→デザートの順番で選ぶよう指示されますが、面白いのは選んだメニューによって与えられるポイントが異なるということ。栄養バランスの良し悪しによってポイントが進呈され、子どもたちは自分が選んだメニューを食べながら「自分のポイントがどのような理由で少なかったのか」などを栄養士を交えて話し合います。

このようにゲーム感覚で楽しみながら実践的に学ぶことは、子どもたちにとって深い理解につながることが期待できます。

日本に比べて早い段階から「自分で考え、自分で選ぶ」

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