子どもに「作文レシピ」を与えよう――“花マル”な作文が書ける「誘導文付きテンプレート」
と家族からケチをつけられたときのものと同じです。いい気持ちはしませんよね?
結論はひとつ。理由は3つまで。
このテンプレートを使うときの注意点があります。それは「好きなことは、何かひとつに絞って書く」ということです。
わたしは、食べることと、ねることと、あそぶことが大好きです。
たとえば、こんなふうに好きなことを3つも書いてしまうと、その続きの文章が書きにくくなります。読む人からしても、3つよりもひとつのほうが頭に入りやすいものです。
子どもには「今回は一番好きなものひとつに絞ってみよう。そのほうがカッコいい作文になると思うよ」と伝えてあげればいいでしょう。
一方、理由のところは、3つまでなら書いてもいいでしょう。文章がふくらんで読み応えも増します。ただし、ふたつ以上あるときは、以下のようなテンプレートをおすすめします。
テーマ「わたしの好きなもの」
結論:わたしはが好きです。
理由:その理由は<ふたつ / みっつ>あります。
ひとつめは(だ)からです。
ふたつめは(だ)からです。
みっつめは(だ)からです。
まとめ:だから、わたしはが大好きです。
実際に文章を入れてみます。
テーマ「わたしの好きなもの」
結論:わたしは走ることが好きです。
理由:その理由はみっつあります。
ひとつめは汗をかくと気もちいいからです。
ふたつめはかけっこでお友だちに勝てるからです。
みっつめはたいいくの時間に先生にほめられるからです。
まとめ:だから、わたしは走ることが大好きです。
この子どもが大好きな「走ること」について、しっかりと掘り下げて考えたことが伝わってきます。書き上げた子どもには、「そっか、○○だから△△が好きなのね」と内容を受け入れる“声がけ”をしてあげてください。親が作文内容を受け入れてあげることで、子どもは、文章を書くことや、自分の気持ちや考えを表現することへの自信を深めていきます。
誘導文やテンプレートはアレンジしてOK
子どもの年齢や文章レベルに応じて、誘導文をアレンジして構いません。たとえば、このテンプレートを簡単に使いこなしてしまう子どもに対しては、「まとめ」の誘導文を少しレベルアップさせてみましょう。
まとめ:わたしは、これからも。
「私は、これからも」というフレーズで誘導してあげることで、子どもたちは未来へと目を向けるでしょう。