子育て情報『クイズで育む!? 子どもの「人生を決める」非認知能力の伸ばし方』

2018年12月1日 08:08

クイズで育む!? 子どもの「人生を決める」非認知能力の伸ばし方

目次

・非認知能力とは能動的な心情を自分のなかにつくり出せる力
・AIの発達が進むこれからに求められる非認知能力
・重要性を増している幼少期における非認知能力を伸ばす教育
クイズで育む!?子どもの「人生を決める」非認知能力の伸ばし方

テストで測ることができる力を「認知能力」、テストで測ることができない力を「非認知能力」と呼ぶことは見聞きしたことがあるかもしれません。でも、非認知能力が具体的にどういうものか、なかなか明確にイメージしにくいのも事実。それがどんなもので、なぜいま必要とされるのか――。教えてくれたのは、子ども教育のプロフェッショナルを養成している白梅学園大学の増田修治先生です。

構成/岩川悟取材・文/清家茂樹(ESS)写真/玉井美世子(インタビューカットのみ)

非認知能力とは能動的な心情を自分のなかにつくり出せる力

「非認知能力」がどういうものかを知ってもらうため、まずは次のクイズに挑戦してみてください。


Q:次の野菜や果物は水に浮くか、沈むか。
1.ピーマン2.キュウリ3.ナス4.バナナ5.リンゴ6.ニンジン7.ジャガイモ

これは、わたしが4歳児に出したクイズです。水槽を用意して1から順に、実際に答えを確かめながら進めました。
ピーマンは……水に浮きますよね。4歳児も多くが正解しました。ところが、次のキュウリは子どもたちの答えがけっこうわかれた。正解は次のナスも含めて浮く。大人であれば、料理中にこれらを洗うときに水に浮かぶ様子を見たことがある人も多いでしょう。それでは次のバナナとリンゴは?このふたつも浮くんですね。

では、子どもたちはニンジンについてはどう答えたでしょうか。それは「浮く」でした。
なぜそう思うのかと聞いたら「これまでの全部が浮くから」と。子どもたちはちゃんと考えているんです。これまでの正解を聞いて、「野菜や果物は水に浮く」と考えたわけです。でも、答えは「沈む」なんですよね(笑)。

それでは、最後のジャガイモはどうでしょう?答えは……「沈む」です。「野菜や果物は水に浮く」という仮説は正しくありませんでした。でも、別の仮説が浮かんできませんか?そう、基本的に地下にあるものは水に沈んで、地上にあるものは浮くのです。そして、このクイズの後、子どもたちは家に帰ってお風呂にいろんな野菜や果物を浮かべてみた。


これが、簡単に言えば非認知能力です。このクイズで、なにが浮く浮かないといった知識を教えようとしたわけではありません。子どもたちはクイズをとおして、自分の頭でうんと考えた。そして、「面白い」だとか「やってみよう」「調べてみよう」という気持ちになった。こういう能動的な心情を、自分のなかでつくり出せる力――それが非認知能力なのです。

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